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「失敗の科学」の要約・あらすじ・まとめ・10人の読書家の感想をご紹介します。
「部下のミスをもっと減らしたい」
「わかってるのにミスをくり返してしまう」
そんな方におすすめしたいビジネス書が「失敗の科学」。
失敗が怖くて何にも挑戦できなければ、成長はありません。
本書を読めば失敗の恐怖心をなくし、グングン成長できる人生を歩めます。気になるかたはぜひ最後までチェックしてくださいね。
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author:執筆者:高橋渉
「失敗の科学」とは
「失敗の科学」とはジョン・マレー社によって2016/4/7に出版されたマシュー・サイド氏による著書です。
同年に有枝春氏が日本語版を翻訳しました。
翻訳版の詳細は下記の通りです。
本の詳細 | 内容 |
---|---|
タイトル | 失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織 |
著者 | 有枝春 |
出版社 | ディスカヴァー・トゥエンティワン |
発売日 | 2016/12/23 |
ページ数 | 343 |
言語 | 日本語 |
寸法 | 29.7x21x2cm |
ISBN-10 | 4799320238 |
ISBN-13 | 978-4799320235 |
原書のタイトルは「Black Box Thinking: Marginal Gains and the Secrets of High Performance」です。
原書の詳細は下記の通りです。
本の詳細 | 内容 |
---|---|
タイトル | Black Box Thinking: Marginal Gains and the Secrets of High Performance |
著者 | マシュー・サイド |
出版社 | ジョン・マレー |
発売日 | 2016/4/7 |
ページ数 | 352 |
言語 | 英語 |
寸法 | 13×2.4×19.7cm |
ISBN-10 | 9781473613805 |
ISBN-13 | 978-1473613805 |
「失敗の科学」のあらすじ・要約・まとめ
「失敗の科学」のあらすじ・要約・まとめをご紹介します。
「失敗の科学」のあらすじ
「失敗の科学」にて、もっとも重要だと説かれている考え方がこちらです。
失敗を恐れたり、非難したりするのではなく、失敗から改善点をみつけることが重要
世界中の民族と比較したとき、日本人は失敗や恥に対しての恐怖心がつよいと言われています。
恐怖心があるとなにも挑戦ができず、成長できないどころかおなじ失敗をくり返すこともあるでしょう。
当書では、ご自身や他人の失敗にどう向き合うべきかを理解するきっかけが得られます。
下記のように実例を用いて失敗の原因を解析し、どのように活かすべきなのかを説いています。
<失敗から学ぶ例>
航空事故には第三者機関が介入し、徹底的に原因が究明され再発防止に注力しました。その結果、自動車事故の33分の1以下の発生確率{※1}まで下がりました。
航空機の利用者は増えているのに、航空事故は減りつづけている
<失敗から学ばずくり返す例>
毎年44,000〜98,000人が、回避可能な医療過誤により死亡している。それでも記録を取らず、原因は究明されないまま失敗をくり返しています。
おなじ失敗をくり返すことで、医療事故は年間100万件以上にのぼっている
※1「航空機・列車における重大事故リスクへの対応」「リスクマネジメント最前線」2014,No 2, 東京海上日動リスクコンサルティング,p5
どちらも失敗が死につながる業界でありながら、失敗に対する意識と、そこから得られる結果に大きな違いがあります。
文章を読むのが苦手な方でも、「実例を読んでいるうちにその手法を理解できるでしょう。
「失敗の科学」のポイント
「失敗の科学」のポイントは以下の通りです。
- 考えるな!間違えろ!
- ゴール設定を明確にする
- 正確な報告が重要
- マージナルゲインをくり返せ
各ポイントについて、要約を解説していきます。
考えるな!間違えろ!
「失敗の科学」の根幹になるが、この部分です。
失敗を考え動けなくなるのではなく、とにかく動いて失敗をし、少しでも改善点をみつけることが重要
日本人は失敗への恐怖心がつよいと言われており、原因の1つに日本の教育があげられます。
幼いころから減点方式で評価をされ、失敗や間違いは恥ずかしいことだと刷り込まれるのです。
その結果、挑戦したい気持ちよりも、失敗する恐怖心が膨らんでいきます。
失敗を恐れず挑戦するためにはどうしたらいいのでしょうか?
答えは、失敗が生じたとき、人ではなく失敗の原因となった方法やシステムに目を向けること。方法やシステムの改善には失敗がつきものです。
失敗した人の経験を解明することなく、成功を手にすることはできないのです。
ゴール設定を明確にする
当書では、ゴールや目標の設定を明確にすることが大切だと記されています。
ゴールや目標を明確にすれば、失敗することはあっても、失敗の原因や改善点を見つけることができます。
下記にて、メリット・デメリットを比較してみましょう。
- 失敗の原因がわかる
- 失敗しない方法がみつかる
- 失敗する可能性はたかい
- 恥をかくことがある
- 失敗はしない
- 恥はかかない
- おなじ失敗をくり返す悪循環に陥る
- 得られるものはなく、現状から抜け出せない
あいまいなゴール設定では、改善点を見つけることができず、成長はありません。
正確な報告が重要
「失敗の科学」の正確な報告とは、失敗やその原因を隠さず報告することです。
人は失敗を上司や組織に報告したくない、隠したいという思いから虚偽の報告をしてしまいがちです。
虚偽の報告は、原因の解明や改善点の発見を遅らせる要因になります。
下記にて、メリット・デメリットを比較してみましょう。
- 失敗の原因がわかる
- 失敗しない方法がみつかる
- まわりに失敗を知られる
- 上司に怒られることがある
- 上司には怒られない
- 恥はかかない
- 原因解明や改善点の発見がおくれる
- 同じ失敗をくり返す悪循環に陥る
虚偽の報告をした結果、失敗が繰り返される事態に陥ります。
どうしたら「正確な報告」ができるのか?
答えは、失敗を怒ったり、責めたりしないことです。
改善点を探すことに注視し、改善点から得られる成長をよろこぶ環境づくりが必要なのです。
マージナルゲインをくり返せ
マージナルゲインとは、目標を細分化し、1つずつ改善することです。
当書ではこのマージナルゲインを超高速でくり返すことが重要だと説いています。
失敗を減らすために行動が遅くなるよりも、超高速で失敗をくり返し、改善点をみつける方が重要
ここまで説いても日本人は失敗を恐れる民族です。
仮に、1日1%改善されたすると1年後には3778%、約38倍の改善になります。
1日目を100%とした時、1%の改善を1年間行うと【101%×101%=102.01%、102.01%×101%=…】1年後には3778%となる。
この成果を得るためには、大きいゴールや目標を小さく分け、取り組みやすくするマージナルゲインが最適です。
まとめ
「失敗の科学」の要点を紹介しました。
当書では全体を通し失敗を恐れないこと、人ではなく方法やシステムに目を向ける重要性が説かれています。
私たちは失敗に対する意識と習慣を変える必要があります。つまり犯人探しや罰を与える習慣を見直すことです。
失敗への取り組み方や考え方がより深くまで解説されています。さらに詳しく知りたい方は本書を手に取ってみてくださいね。
「失敗の科学」に関連する動画
「失敗の科学」に関連する動画をご紹介します。
「失敗の科学」の要約動画
「失敗の科学」はyoutubeでも取り上げられ、紹介されています。
下記「KAZUYA channel」は、書籍の要点のみを分かりやすく知りたい方におすすめです!
個人の解釈や分析はいらないから、書籍の内容だけ知りたい方はこちら!
「失敗の科学」の感想・批判
「失敗の科学」の感想文・批判・口コミ・レビューを10件ご紹介します。
失敗を成功のもとにする考え方が学べる本
失敗の事例を紹介するとともに、その失敗の原因を追求をするためにはどう考えたら良いのかについて書いてある本。人それぞれ状況や能力がちがう中で、全員に精通する成功方法なんてのは存在しません。失敗をしたことに対してなぜ起きたのか、その原因を根本的に追求できることが成功への鍵になるんだと思いました。
説得力があり、納得させられる本です
「なぜ失敗は起きるのか?」「なぜ失敗はくり返されるのか?」「どうすれば失敗を減らすことができるのか?」本質的な問いに、さまざまな事例をもとにして答えようとする書籍です。失敗の事例を紹介するだけでなく、それが発生したプロセスを分解し、そこに介在する不確定要素を踏まえながら記されており、とても説得力がありました。
どんどん失敗していこうと思った
「失敗を責める文化は相手を萎縮させ、失敗を隠す傾向が強くなり、なにも学べなくなる。 失敗のきゅう弾は人をひどく傷つけ、失望させるのに繋がる」という内容がとても刺さった。いつも失敗すると怒られている自分からすると、とても共感できた。失敗を恐れずチャレンジしていきたい。
失敗とそこから成長する方法が理解できた
世界各国の事業でどんな失敗が発生したのか、その失敗はなぜ発生してしまったのかプロセスを説明しているのが分かりやすくて良かったです。専門家ほど間違いを認めない部分はとても共感でき、私自身も失敗をしてしまった場合は、ちゃんと認めて成長に繋げるように努力しようと思いました。
【感想・評判調査概要】
調査対象:当書を読んだ人
調査手法:クラウドワークス
回答数:10人
調査期間:2022/2/23〜2022/2/23
記事の読者様が参考にする目的なので、口コミ内容は好評・批評含め掲載しております。評価は読者様の主観であり、本の良し悪しを示すものではありません。
「失敗の科学」はこんな人におすすめ!
読者が「失敗の科学」をおすすめしたいと思ったのは下記のような人です。
- 医療関係者や教師
- ビジネスマン全般
- 失敗を恐れてなかなか行動できていない人
- 挑戦したいことがある人
- なにか失敗してしまったなと感じている人
- ミスをしやすい人
「失敗の科学」はAmazonで買える?試し読みは?
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『失敗の科学』のよくある質問
「失敗の科学」のよくある質問をまとめました。
「失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織」とは?
「失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織」は、2016年に有枝春氏が翻訳した書籍のタイトルです。
原書は、マシュー・サイド氏の「Black Box Thinking: Marginal Gains and the Secrets of High Performance」。
それは、「失敗の科学 〜世間を騒がせたあの事故の’’失敗’’に学ぶ」です。2009年に池田圭一氏が発表しました。マシュー氏の「Black Box Thinking」、有枝氏の「失敗の科学」とは無関係です。サブタイトルで見分けられます。
「失敗の科学」に出てくる認知的不協和論ってなに?
- 認知的不協和とは
-
自分の行動や考えに矛盾が生じた際に感じる不快感のこと
- 認知的不協和論とは
-
自らの行動や考えに矛盾が生じたとき、それを正当化する為に考えを変更・追加する現象のこと
「認知的不協和論」とは何か、下記のように身近な具体例で考えてみます。
[矛盾]→睡眠時間が短いのは、身体に悪いので早く寝るべきではないか
[矛盾]→朝活動した方が、記憶の定着が良いから早く寝るべきではないか
このように最終的に自分を正当化してしまうことを「認知的不協和論」という
良くないと分かっていても、なかなか自分を変えられないのは認知的不協和の状態にあるから。
メンタリストDaiGoが「失敗の科学」をおすすめした理由とは?
DaiGo氏は、2020年3月30日に自身のオフィシャルブログにて「仕事とお金に関するおすすめ本」として5冊の書籍を紹介しています。
そのうちの1冊が本書「失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織」です。
本書についてDaiGo氏は「成功する方法よりも、失敗しない方法を知っておくことの方がはるかに重要」と述べています。
みんなの失敗を数多く知り、失敗の共通点を学ぶことが重要!
本書を読めば、その失敗がなぜ起きたのかを理解することができる。
失敗を理解する事こそ、成功への近道なんですね!
「失敗の科学」に出てくるマージナルゲイン思考の意味とは?
本書に出てくるマージナルゲイン思考は、小さな改善を積み重ねることで大きな成果を達成するという考え方のことです。
と言ってもイメージできませんよね?
下記では、マージナルゲインの直訳と実例を使ってもう少し詳しく読み解いていきます。
マージナルゲイン(英 marginal gain)の直訳とは?
マージナルゲイン(英 marginal gain)の直訳は「限界に近いの利益」です。あるかないか分からないくらい些細な利益のこと。マージナルゲイン思想では、その些細な利益を積み重ねていこうと説いています。
次に実例を示します。
マージナルゲイン思考の実例
例えば「Webライターとして月10万円稼ぎたい」という大きな目標を掲げた場合、日々どんなことをすれば達成できるのでしょうか?下記フロー図で確認してみます。
最初から高額報酬なんて無理!簡単な事から積み重ね
回線速度を上げれば、PC作業のロスタイムが減る
身体に染み込ませる為にはコツコツ継続が重要
睡眠の質は、生活の質、仕事の質!良い睡眠で集中力UP
上記のような日々の目標からは些細な成果しか得られず、やめてしまう人もいるかもしれません。しかし、諦めないでください。
積み重ねる事でいずれ大きな目標を達成する事ができる。これが、マージナルゲイン思考です。
「失敗の科学」って文庫化されているの?
残念ながら「失敗の科学」の文庫化されていません。書籍で欲しいという方はぜひ単行本で読んでみてくださいね。
「失敗の科学」の英語版ってあるの?
「失敗の科学」の英語版はあります。
英語版は、マシュー・サイド氏が2016年に発表した原書「Black Box Thinking: Marginal Gains and the Secrets of High Performance」です。
「失敗の科学」を無料で読む方法
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