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【あらすじ・感想】羅生門を簡単に解説!作品が伝えたいこととは?

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高校生の教科書に載っている、羅生門の簡単なあらすじと感想をご紹介します。短いあらすじを知って興味を持ったらぜひ、書籍をお読みください。

サクッと内容の把握ができるので、読んだことがない人でもすぐ語れるようになります。会話の話題づくりや読書感想文にもぜひお役立てください。

あらすじはネタバレを含む可能性があります。ネタバレなしで読みたい方は結末をとばしてご覧ください。

羅生門のあらすじ①

物語は今まで使えていた仕事をクビになった下人が行くところがなく、京都の羅生門に雨宿りに来たところから始まります。

下人は自分が生きるためにはどうしたらいいのか途方に暮れて羅生門にたどり着きました。下人が二階に上がると、誰も埋葬しない行き場のない死体がたくさん打ち捨てられていました。

その中で、死人の髪の毛を抜く老婆がいたのです。 下人はその老婆の行動を見ると自然と怒りが込み上げてきました。たとえ、行き場のない死人であったとしても、その髪の毛を抜いていいはずがないと彼は思ったからです。

老婆は生きるために死人から髪の毛を一本一本抜き、売却して生活の糧にしようとしていたのです。老婆は下人に、ここに打ち捨てられている死人というのは、髪の毛を抜かれて売られても仕方のない奴ら、言い換えれば、彼らは生前に何らかの悪行を行ってきた者ばかりだと老婆は下人に言うのでした。

例えば、この死人は蛇の干物を魚の干物だと言って人をだまして商売をしていた悪い人間。だから私のようなものが生きるために死んだ人間の髪の毛を抜く行為は、仕方のないことなのだと老婆は下人に言うのです。

かすかに残る正義の気持ちから、老婆の行動に対して非常に憤りを覚えた下人でしたが、老婆の話を聞いて彼の中で大きな変化が生まれました。

もし、このまま何もしないで「これからどうすべきか」ということだけを自分の頭の中でぐるぐると考えていても、羅生門に転がる死人の一人になるだけです。なので、老婆の話により下人は生きるための行為を行い、 闇の中に消えました。 この後の下人の行方は誰も知りません。

羅生門のあらすじ②

世は厳しい時代で職を失ってしまった主人公も生きる糧を失い、自らも人の道を外れ、盗賊になることも考えていました。しかし、主人公には盗賊になるような勇気もなく、藁にもすがる思いで、京都にある羅生門の屋根裏に登ると…

人はいないと思っていた主人公でしたが、そこには見窄らしい老婆がいました。猿のような背の低い老婆が、屋根裏の暗がりの中で死体の髪の毛を一本ずつ抜いている姿は、なんとも不気味で言い表せない不快感でいっぱいになりました。

下劣な行為に怒りを覚えた主人公は老婆に「一体何をしているんだ」と言いました。

主人公の憤っている様子に恐れを感じた老婆は、「死体の髪の毛を抜いてかつらにして売ろうとしているのだ。この死体の女は死後にこんなことをされても仕方がないようなことを生前していたのだ。だから、私のしていることは何も悪くない。私も生きていくには仕方のないことだ。」と答えました。

老婆も自分が生きるために必死で行為に至ったのは確かですが、そんなことは主人公の頭には一切浮かびません。むしろ、死体に酷いことをした上で言い訳を繰り返す老婆に激しい嫌悪感を抱きました。

そして、主人公はある行動に出ます。話す老婆の衣服を剥ぎ取り、こう言いました。「じゃあ、俺もお前の服を剥いでも仕方がない。俺だって自分の命をどうにか守るために必死なのだ。罪人相手ならそうしてもいいのだろう。」と。

元々は盗人になる勇気などなく、餓死するかもしれないと言う事実を前に動くことができなかった主人公でしたが、老婆を前にして、自分が盗人になってでも生きるんだという勇気が湧いてきました。

初め老婆に感じていた表現し難い恐ろしく気持ちの悪い感情も気づけばなくなり、主人公は平気になっていました。そして、老婆の身包みを剥ぐと、主人公は先ほどまで持ち合わせていなかった盗人になる勇気とともに、羅生門を後にしたのです。

羅生門の全文は書籍で読めます。芥川龍之介の世界観で、情景や下人の細かな心情の変化を感じ取れるのは小説ならでは。羅生門の他にも、初期の作品がいくつか収録されているので、ぜひ読んでみてください。

author:執筆者:高橋渉

目次

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「羅生門」の感想・口コミを200字~400字で紹介

【感想・評判調査概要】
調査対象:本書を読んだ人
調査手法:インターネット回答

男性の口コミ評判

20代男性

人間というものは正義だとか平等だとか公平だとか耳障りのいい言葉が大好きです。 しかし、そのような耳障りのいいことを言える人たちというのははやり彼らが生きることに不自由な状態ではないからそのような言葉が言えるのであって、その生活が破綻してしまった人間にはそのような耳障りのいい言葉は全く響かないのです。 むしろ、彼らにとっては今を生きるためにどんな極悪なことでもこなし、そして命をつなぐことのほうが重要になってくるのです。 この作品は人が極限状態になったときに普通の人でも簡単に極悪人になれるといういわば人間の負の部分に光を当てた作品だと思います。

女性の口コミ評判

20代女性

自らが生きるためには人は悪にも染まらなければならないと言うことが染みるお話でした。死人の髪を抜いてかつらを作り、どうにか生きる術を見つけようとする老婆を惨めで嘲る対象としてみる主人公を不思議に思う反面、窮地に立たされ、自分の命すらもいつ消えてしまうかわからないと言う不安があれば人の感情も変わってしまうこともあるのかもしれないと思うと、怖いとも感じました。人によってどう感じるかはさまざまですが、人間の深層心理を感じる作品です。

感想を箇条書きで簡単に紹介!印象に残った場面は?

  • 生きるために悪にも染まらなければならないのが染みる
  • 人間の負の部分に光を当てた作品だと思う
  • 感情の移り変わりがリアルだった
  • 老婆が死人から髪を抜いていた場面は衝撃的だった

羅生門で伝えたいことは?登場人物の会話や行動から考察

羅生門を読んだ人に、この本が伝えたいことを考えてもらいました。

伝えたいこと①

状況によって人の感情は移り変わること

伝えたいこと

時と場合によって必要な悪もあるということ

羅生門の基本情報

羅生門の基本情報を紹介します。

作品の詳細内容
作品名羅生門
カテゴリー短編小説
著者芥川龍之介
発売日1915年
ページ数251
言語日本語
ISBN-104041033152
ISBN-13978-4041033159
羅生門の基本情報

羅生門の英語版書籍

羅生門は英語版書籍もあります。羅生門の他に、5つの芥川龍之介作品を収録。

羅生門のあらすじ、ネタバレのよくある質問

羅生門のよくある質問に回答します。

羅生門の短くて簡単なあらすじは?(100字~200字)

平安時代の京都にあった羅生門を舞台にした物語です。解雇された下人が荒れ果てた羅生門に辿り着くと、老婆が死人の髪をむしってカツラにしようとしていました。下人は生きるためという老婆の言い分に嫌悪感を抱いたと同時に、生きるために悪になる決心をし、老婆の服をはぎ取り闇に消えていきました。

羅生門とはどのような門?

羅城門は平安時代の京都にあった羅城に開かれた門です。城や建物を取り囲む壁のことを羅城といいます。

羅生門どうにもならないこととは何を指すか?

仕事を失った下人の「明日の暮らし」を指します。明日の暮らしもままならない状況をどうにかしようとして、雨の中考えを巡らせていました。

下人の行方は誰も知らないは改稿?

芥川龍之介本人よって改稿されました。元々の文は、「下人は、既に、雨を冒して京都の町へ強盗を働きに急いでゐた。」と書かれており、下人が生きるために悪の道を選んだことが明確になっています。

羅生門は誰が書いたの?

芥川龍之介が1915年に発表しました。芥川龍之介は日本の小説家で、多数の短編集を発表しています。

羅生門の季節はいつ?

季節は秋の終わり頃です。キリギリスが鳴いているのと、夕冷えがする京都ということからわかります。

「羅生門」のドラマ・映画・関連動画(アニメ解説)

「羅生門」のドラマ・映画・関連動画をご紹介します。

「羅生門」は映画化されています。監督は有名な黒澤明なので、気になる方はチェックしてください。

「羅生門」の関連動画(アニメ解説動画)をご紹介します。

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