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白雪姫殺人事件のあらすじと感想をご紹介します。短いあらすじを知って興味を持ったらぜひ、書籍をお読みください。
サクッと内容の把握ができるので、読んだことがない人でもすぐ語れるようになります。会話の話題づくりや読書感想文にもぜひお役立てください。
白雪姫殺人事件のあらすじ①
化粧品会社の美人社員が黒焦げの遺体となって見つかったことをきっかけに、様々な人間の思惑が交錯し真実が歪められていく、人間の業と闇を描いたミステリー。
週刊誌のフリーライターである赤星は、ひょんなことから事件の糸口を掴みます。独自に調査を始めた赤星は周囲の人間にインタビューをしながら事件を追っていきます。そのうち、ある容疑者が浮かび上がり…。
容疑者こと、被害者の同僚である美姫への疑惑はメディアでも噂され、またたく間に広がっていきます。犯人は美姫である。世間ではそれが真実かのように囁かれるのでした。
しかし物語の後半、それまで見えていた真実がことごとく裏返っていきます。赤星が行ったインタビューは、どれも嘘にまみれたものや誇張されたものにすぎなかったのです。もちろん、ライターである赤星も例外ではありません。
彼も、都合のいい事だけを切り取り、事件をエンタメ化していました。真犯人による嘘だけでなく、様々な人間の感情やバイアスが全員の認識を歪め、美姫を犯人に仕立て上げていたのです。
真犯人は誰なのか。何が嘘で、真実はどこに隠れているのか…。人間の嫉妬や妬み、思い込み。無責任な好奇心や親切心。それらが悪意か善意かに関わらず、みるみるうちに真実を覆い隠していく様を体感できる見事な”イヤミス”です。
白雪姫殺人事件のあらすじ②
化粧品会社の女性社員・三木典子が傷だらけの焼死体で発見されます。フリーライターの赤星は、典子の同僚・里沙子の依頼を受けて独自に調査を始めました。彼女らの会社は「白ゆき」という美容石鹸で知られており、本事件は後に「白ゆき姫殺人事件」と呼ばれるようになります。
赤星の調査で、容疑者として先ず浮かび上がったのは、典子と同期の美姫です。美姫は、係長と交際していましたが、彼を典子に取られたという噂がありました。また、美姫は事件後に失踪しており、彼女が犯人である色合いが濃くなります。
赤星は取材内容を記事にしますが、美姫の大学時代の友人から抗議を受けます。赤星は美姫の地元も取材し、彼女と親友だった夕子と知り合います。彼女も、赤星の記事で美姫が犯人扱いされていることに憤慨しました。
一方、当の美姫はとあるビジネスホテルの一室で事件の報道をテレビで観ていました。事件当日、彼女は典子から奪ったチケットでコンサートに行っていました。彼女が事件を知ったのは、ビジネスホテルに着いてからでした。
美姫は、自分が犯人にされているのを知り、身動きが取れなくなっていたわけです。また、彼女には真犯人について思い当たる節があったのでした。
白雪姫殺人事件の全文は書籍で読めます。湊かなえの世界観を存分に感じられるので、ぜひ読んでみてください。
author:執筆者:高橋渉
つまらない?「白雪姫殺人事件」の感想文・口コミ
【感想・評判調査概要】
調査対象:本書を読んだ人
調査手法:インターネット回答
30代女性
“イヤミスの女王”湊かなえのミステリー。事件の謎を解くミステリーというより、現代に生きる人間の闇を描いた物語でした。この物語では、読み手である私達はあるインタビューをもとに事件の概要を知っていくことになります。疑うことなく物語を追っていると、とても恐ろしいどんでん返しが待っています。そして、その恐ろしさは私達の身近なところに転がっていると思わされます。後半に、作中に出てくる雑誌や新聞の記事やSNSが掲載されているのが斬新で、面白いなと思いました。物語の流れに沿って文中に組み込んでくれたほうが読みやすいとは思いましたが、それらを確認しながら読み返す楽しみはありました。改めて、なんとも恐ろしいことが起こるなとゾッとしました。読み返したくなる作品です。
60代男性
この作品を読んで感じたのは、世の中に報道されている事件には裏があるということです。物語では、インタビュアーの主観によって事実が捻じ曲げられていきます。その結果、事件が一人歩きしてしまい、かえって解決から遠ざかってしまいした。また、インターネットが普及した現在、真実というものが見えにくくなっています。個人による発信力も高まっており、情報操作などもしやすくなっているわけです。そうした、ネット情報に対する戒めという面も感じられました。
【悪い口コミ】怖い・つまらないって本当?
悪い口コミで見られたのは「怖い」や「つまらない」という内容でした。小説の構成が難しくて理解できないから、つまらないという理由が多かったです。また、人間の闇が怖いという口コミもありました。
「白雪姫殺人事件」最後のシーンの考察
事件の結末は、真犯人として里沙子が逮捕され、美姫の無実が証明されることになります。彼女は会社に復帰しますが、そこには元の日常生活はありませんでした。報道を通じて、美姫のプライバシーが公にされてしまったからです。今回の事件の本当の犠牲者は、彼女なのかもしれませんね。
また、赤星の人間性が浮き彫りになったと感じました。いかに人間を見ていないかということが分かったシーンだと思います。
真実ではなく事件だけを見て、関わった人たちがたったひとつの人生を生きる、感情を持った人間だという認識がないのでしょう。情報が溢れ真実を見誤りがちな現代に生きる私たちへのメッセージにも思えます。
「白雪姫殺人事件」原作と映画の違い
白雪姫殺人事件の原作と映画の違いを解説します。
SNSの映像
原作では後半に掲載されている架空のSNSの内容が、映画では実際のTwitterとしてバンバン映し出されます。
第三者の薄っぺらい好奇心がどれだけ滑稽かまざまざと見せつけられた気がします。文字より実写の方が登場人物の軽薄さが浮き彫りになり、嫌悪感を強く感じました。
赤星雄治の設定
原作の赤星雄治は、週刊誌に記事を提供しているフリーライターです。一方、映画版ではテレビワイドショーの制作を請け負う会社のディレクターとなっています。
小説「白雪姫殺人事件」の基本情報
作品の詳細 | 内容 |
---|---|
作品名 | 白雪姫殺人事件 |
カテゴリー | 推理小説 |
著者 | 湊かなえ |
発売日 | 2012年7月26日 |
ページ数 | 277 |
言語 | 日本語 |
ISBN-10 | 4087714594 |
ISBN-13 | 978-4087714593 |
白雪姫殺人事件のあらすじ、ネタバレのよくある質問
白雪姫殺人事件のよくある質問に回答します。
「白雪姫殺人事件」の映画関連動画
「白雪姫殺人事件」は井上真央主演で映画化されています。気になる方はチェックしてください。
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