本ページは広告が含まれます。私たちのパートナーのリストを公開しています。
夜行観覧車のあらすじと感想をご紹介します。短いあらすじを知って興味を持ったらぜひ、書籍をお読みください。
サクッと簡単に内容の把握ができるので、読んだことがない人でもすぐ語れるようになります。会話の話題づくりや読書感想文にもぜひお役立てください。
夜行観覧車のあらすじ①
ある日、高級住宅地に住む裕福なエリート医師の一家で殺人事件が起きてしまいます。残されたこどもたちは、将来どのように暮らしていけばいいのか?向かいに住む家族の視点から、事件の真実が明らかになっていきます。
近所に住んでいる家族たちが抱えるいろいろな悩みや問題をこの事件を通して真実を見つけていきましょう、ということでしょう。
頭脳明晰で優秀で高年収の旦那、美しいルックスで優しい奥さん、有名女子校に通う長女、イケメンのルックスの弟。一見何の問題もない人生で幸せそうな家族だが、実はこの夫婦は再婚していて、家族に異母の兄が存在しこの事が家族に歪みをもたらしてしまいます。
優秀な父の能力を受け継ぎ、父親と同じ医者になることを目指す長兄の存在と、自分の息子である弟をどうしても比べてしてしまう母親の比較癖が、やがて夫が殺されるという悲惨な事件を引き起こしてしまいます。
家族同士の肩書や年収などお互いがマウントをとったりコンプレックスを持っていたりするうわべだけではない、家族にとって、個人いとって本当の幸せとはいったい何なのかを考えさせられる小説です。今後日本でもこういう問題は起きていくでしょう。
夜行観覧車のあらすじ②
念願の高級住宅地、ひばりが丘に戸建ての家を買って引っ越ししてきた遠藤家がいました。遠藤家の夫はサラリーマンだったのでそのような所に住める身分ではありませんでした。
しあわせな生活が始まるかと思いきや、近所の住人たちからやっかみや嫉妬で妻の真弓と娘の彩花は嫌がらせを受けるようになっていました。救いは一つ、向かいの高橋家でした。
5人家族で夫は医師をしており妻の淳子は後妻。子どものうち長男(医大生)と長女(高校生)は先妻の子でした。淳子の子は次男の慎二だけでした。真弓と淳子が親しくなるにつれて家族ぐるみでの付き合いが始まります。
彩花は高橋家の次男と同学年ということもあってあこがれを抱くようになりました。中学受験で彩花と慎二は同じ学校を受験し慎二は合格、彩花は不合格でした。そのあたりから遠藤家と高橋家の関係が微妙に変わっていきました。
そんな中、街のシンボルの観覧車が完成。数年後、高橋家の夫弘幸が自宅で何者かに殺されます。夫の「慎二はもういい。」という一言で淳子が慎二は見捨てられたと誤解し衝動的に長男のトロフィーで夫を殺害したのです。
凶器のトロフィーはたまたま外にいた遠藤家の主人に預けられ、その主人は以前仕事で行った場所の土に埋められました。直後次男と母親は姿を消します。
遠藤家でも彩花はいじめや空気を読めない母親にいら立ち家庭内暴力がエスカレートしていきます。遠藤家の主人はひばりが丘へ引っ越さない前の小さなアパートでの生活の方が幸せだったのではないかと考えるようになりました。
夜行観覧車の全文は書籍で読めます。湊かなえの世界観を存分に感じられるので、ぜひ読んでみてください。
author:執筆者:高橋渉
小説「夜行観覧車」の感想・口コミ
【感想・評判調査概要】
調査対象:本書を読んだ人
調査手法:インターネット回答
50代女性
人間関係はどんなにうまくいっていてもそれは一時的なものに過ぎないと思いました。思ってもいないほんの些細な出来事がきっかけで、脆くも崩れ去るものだとも思いました。また、どんなによく見える家庭でも自分の知らない所で様々な問題を抱え、苦しんでいることがわかりました。妬みや嫉妬、他人と自分の家との比較をすること自体無意味だと思いました。表面が良くても内部はわからないと思いました。さらに親は子どもの心情を多角的に分析し、できるだけ寄り添うように接しないと歪んでくると思いました。家族は皆でどんなに些細なことでも一緒に話し合い、考え、課題は皆で解決すべきと思いました。子どもの個性を大切に進路も考えるべきと思いました。
40代男性
人間関係や仕事でミスなどをして努力もしてきたけど、もう限界だ、無理だな、と思ったら今よりも家賃の安い場所に引っ越しをする準備や節約、融資してくれるところをきちんと考えておくことですね。もしくは悩みや困っている人の相談にのってくれる人を自分で探すことですね。世間で言われているいい大学出て有名な企業に就職して高年収の生活できるしあわせではなく自分たちにとって本当に毎日の心が満たされる生活、幸せなこととはなにか?を自分と家族と一緒に向き合って探すことですね。
夜行観覧車で伝えたいことを考察
夜行観覧車を読んだ人に、この本が伝えたいことを考えてもらいました。
伝えたいこと①
人間はわからないということですね。どんなに幸せそうでお金持ってるように見える人でも家庭内では成績の悪い息子の受験勉強に悩んでいてうまくいって悩んでいたり、と人間には複雑でいろんな側面があるということです。
伝えたいこと②
人によっては何の変哲もない生活で、欲望に駆られて刺激を求めようとして今の生活を続けない人もいます。そして新しい生活が今の生活より幸せだと考えがちです。しかし実際は今の生活とそんなに変わらず、パラダイスということはないということです。
どこへ行っても何らかの問題があり、それを抱えて生きていかなければならないということです。また隣の芝は青く見えるだけで、自分の知らない所で皆問題を抱えているということです。
他人と自分を比較しても無意味ということも伝えたかったと思います。その上、人間関係は小さなことで脆くも崩れるということです。
犯人は?夜行観覧車の結末&殺した理由を解説
犯人は淳子。殺した理由は、亡くなった前の奥さんよりも、子供たちにとっていい母親でいなくてはいけないプレッシャーと医者を目指す兄の勉強の成績が悪く、受験に受からなければいけない、といういら立ちが積み重なり、後頭部を鈍器で殴ってしまいます。
また、淳子が夫の「慎二はもういい」といった言葉を誤解。夫は慎二は慎二らしく生きればよい、勉強面は今のままでよいと考えていましたが、淳子は慎二が前妻の子である長男よりも立派にしたいと考えたことを否定され、突き放されたように感じてしまいます。殺意はなく衝動的なものと考えられます。
結末(終わり方)は高橋家の3人の子供たちが支え合って生きていきました。
夜行観覧車の原作とドラマの違い
- 高橋家の淳子と遠藤家の真弓は原作ではほとんど接点なしのただのご近所さん。ドラマでは友達同士のように描かれています。志保と彩花が会ったりほとんど会話をするがことない設定になっています。
- 遠藤家の彩花は家庭内暴力をふるっている設定で原作では自分自身の劣等感を持て余した結果癇癪を起しているがドラマでは友人からの陰湿ないじめがもとで暴力を振るうように設定されています。
- 原作ではひばりが丘自治会婦人部の怖い奥様達はほとんど登場していません。また、ドラマでは彩花の暴力が少しオーバーに表現されています。
夜行観覧車の基本情報
作品の詳細 | 内容 |
---|---|
作品名 | 夜行観覧車 |
カテゴリー | 推理小説 |
著者 | 湊かなえ |
発売日 | 2010年6月6日 |
ページ数 | 336 |
言語 | 日本語 |
ISBN-10 | 4575236942 |
ISBN-13 | 978-4575236941 |
夜行観覧車のあらすじ、ネタバレのよくある質問
夜行観覧車のよくある質問に回答します。
「夜行観覧車」のドラマ関連動画
「夜行観覧車」のドラマ・映画・関連動画をご紹介します。
「夜行観覧車」はTBSでドラマ化されています。最終回までAmazonプライムやHuluなどで観れます。
公式サイトに人物相関図が載っていてわかりやすいです。気になる方はチェックしてください。
コメント