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檸檬のあらすじと感想をご紹介します。短いあらすじを知って興味を持ったらぜひ、書籍をお読みください。
サクッと簡単に内容の把握ができるので、読んだことがない人でもすぐ語れるようになります。会話の話題づくりや読書感想文にもぜひお役立てください。
檸檬のあらすじ①
得体の知れない不安に追いやれていた私という存在がいて、私という存在がいい知れない不安を感じるのは、持病の肺の病気のほか、借金というもの以外からくるいい知れない不安を感じていました。
ある時、お気に入りの果物屋の前を通りかかった私は、鮮やかなレモンが目に留まり、一つだけレモンを買いその場を後にしました。レモンの色鮮やかな色を目にした私は幾分が気持ちが晴れ文具書店の丸善に立ち寄ろうと考えたのです。
しかし、丸善に立ち寄った私には再度晴れぬ気分が襲い掛かり、いい知れない不安が襲い掛かりました。我執を手に取り見てみるも気分は晴れず、ふと積み上げた画集をぼんやり眺めていました。私は何の毛なしに自分が持っているレモンのことを思い出し、画集の上においてみます。
私にまた先ほどの鮮やかな気持ちが舞い戻るのが感じ取れました。我執の上に置いたレモンの周りを見渡すとレモンの存在が際立ち、カーンとさえわたっているように私は感じます。
私は、レモンをそのままにして何食わぬ顔をして文具屋を立ち去るアイデアを思いつきアイデアを実行。レモンを爆弾に見立てた私はすたすたと文具屋を出て、文具屋が木っ端みじんに爆発する様子を想像しながらその場を後にしました。
檸檬のあらすじ②
作者は得体の知れない不吉な塊に終始押さえつけられているような心境にありました。肺尖カタルや神経衰弱といった病や借金も抱えていました。しかし病や借金が原因ではなく不吉な塊が原因でした。
以前は美しい音楽や詩に心が弾んでいましたが、今は到底そのような心境にはなれませんでした。逆にみすぼらしい、いわゆる世の中の人々が行きたがらない、好まない場所や物を美しいと感じるようになっていました。表通りよりはむさくるしい裏通りを好みふらふら歩くような生活をしていました。
まだ病になっていなかった頃、作者は丸善というお店が大好きでした。香水、石鹸や煙草など煌びやかな商品が並ぶ店内で約1時間過ごし、鉛筆1本だけを買って帰宅したこともありました。しかし、今はその丸善すら重苦しい嫌いな場所になっていました。店内にあるものが借金取りに見えていたのです。
作者はその頃友人の家を泊まり歩いていました。友人が学校へ出かけた後は下宿で一人でいるわけにもいかないので街をさまよう生活を続けていました。
そんなある日二条の寺町で果物屋を見つけました。果物や固有の美しさが顕著に感じられ作者が好きな店の一つでした。果物や青物等のの並べ方やボリュームが良かったのです。
作者はいつになくそこで買い物をしようとしました。その店には珍しい檸檬を売っていたからです。色・形・香りに作者は魅了されました。結局檸檬1つのみを購入しました。
その後も歩き続け辿り着いたところは丸善でした。檸檬のせいか、嫌気もなくスムーズに店内へ入っていけました。画集コーナーへきて画集をみているうちにまた鬱々とした気分になり始めました。作者は画集をごちゃごちゃにに積み重ねました。
欝気分の中ふと檸檬のことを思い出し、積み重ねた画集の上に檸檬を置き、檸檬が爆発して画集、丸善が木っ端みじんになる様子を想像しながら店を後にしました。
檸檬の全文は書籍で読めます。梶井基次郎の世界観を存分に感じられるので、ぜひ読んでみてください。
author:執筆者:高橋渉
檸檬を100字で要約
檸檬を短く簡単に約100字で要約しました。2パターン紹介します。
要約①
いい知れない不安を抱えた私という人物がお気に入りの果物屋に行くと、レモンが目に留まり、一つだけレモンを購入して気を紛らわせたが不安はまた押し寄せ、最後にはレモンを爆弾に見立てることで不安を消し飛ばした。
要約②
作者は結核という病や借金を抱え友人の下宿を泊まり歩く生活で心理的に苦しい時期にありました。元気だった頃に大好きだった丸善が嫌いで重苦しい場所に見えていましたが果物屋で出合った檸檬を画集上に置く事で気が晴れたようでした。
【200字~400字】「檸檬」の感想文・口コミ
【感想・評判調査概要】
調査対象:本書を読んだ人
調査手法:インターネット回答
30代男性
とても難しいというか、言いたいことがはっきりしていないというか抽象的な表現のようなものが多く、主人公に感情移入できないというのがわたくし個人の意見です。なぜ、そう言い切れるかですが、主人公の自業自得と言える部分があり、陰鬱とした状況にあるのは、おそらく主人公の心の問題で、持病があり、かつ借金がある主人公なので、陰鬱になる原因が多すぎて何故、破壊衝動という気持ちに走り、一個のレモンを爆弾に見立てて文具屋を破壊したいと考えるのかという部分が問題にあるように思えます。つまり、空想という方向性において平和的でないということです。
50代女性
人間は自分の置かれた立場や病など持っているものによって同じ物体をみてもよくも悪しくも見えるものだと思いました。人間の心は物質を得ることによって満たされるものでなく、精神がもたらす豊かさによって満たされることが多いと思いました。この作品は光と影がうまく対比されていると感じました。当時不治の病とされた結核を抱えていることもあり作者は鬱々気分になっていましたが、レモンと出合うことにより色・香り・形によって陰の気分が萎えていった様子がよく描かれていると思いました。
檸檬で伝えたかったことをわかりやすく解説
檸檬を読んだ人に、この本が伝えたいことを考えてもらいました。
伝えたいこと①
芸術を模索するうえで、どうしようもないことに襲われた場合、すでに芸術という存在はそこら辺にあるかもしれないという可能性を示したというのがこの作品が伝えたいことです。
これは、著者自身が芸術を模索するうえですでに芸術という存在はひょっとしたらそこら辺にある可能性があることを伝えようとしており、実体験から出た考えだと思います。
伝えたいこと②
人間は自分が人生の軌道に乗っている時にみて楽しい良い場所と感じても、自分の人生で借金や病を抱えるなど心理的に気分が晴れない状態で同じものをみた時には嫌で暗い場所と感じるものであることです。
人間は心の持ちようで同じ物体でもよくも悪しくも見え、感じるものだということを伝えたかったのだと思いました。
檸檬の最後の一文を考察
檸檬を読んだ人に、最後の一文の考察をしてもらいました。
最後の一文
そして私は活動写真の看板画が奇体な趣で街を彩っている京極を下がっていったは、そして私は、奇妙な水ぼらしい活動写真の看板写真がある街を彩る、表通りから逃げ出した。
現実世界へと戻った
作者は丸善の画集の上に檸檬を置いて帰ることにより、檸檬が爆発して画集で例えた自分の煩わしい鬱々とした気分を晴らすことを想像してスカッと気分爽快になれました。心の自由と精神の豊かさを得たのです。
そうした想像の世界からまた現実の世界へと戻っていっていることを京極の街を下がって行って(南へ行って)帰途についたことを表現していると考えられます。
陰鬱さから抜け出した
マイナス面があるように見られるエリアから無事脱出できたということを私という存在が伝えているように見えます。つまり、陰鬱とした気分から抜け出したことで、陰鬱であるとされている奇妙で水ぼらしい看板がある表通りから出れたという暗示だと思います。
檸檬の基本情報
作品の詳細 | 内容 |
---|---|
作品名 | 檸檬 |
カテゴリー | フィクション |
著者 | 梶井基次郎 |
発売日 | 1925年1月1日 |
ページ数 | 276 |
言語 | 日本語 |
ISBN-10 | 4041008386 |
ISBN-13 | 978−4041008386 |
檸檬のあらすじ、ネタバレのよくある質問
檸檬のよくある質問に回答します。
「檸檬」のドラマ・関連動画
「檸檬」は数回ドラマ化されています。
2010年2月17日にBUNGO -日本文学シネマで短期ドラマ化。TBSテレビで放送されました。
また、高校生国語のテスト対策解説動画や朗読動画などがYouTubeにあります。
気になる方はぜひチェックしてくださいね。
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