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100万回生きたねこのあらすじと感想をご紹介します。短いあらすじを知って興味を持ったらぜひ、書籍をお読みください。
サクッと簡単に内容の把握ができるので、読んだことがない人でもすぐ語れるようになります。会話の話題づくりや読書感想文にもぜひお役立てください。
100万回生きたねこのあらすじ①
主人公のねこは100万回死んで、100万回も生きた猫でした。ねこな立派なトラ猫でいつも誰かに飼われていました。
ある時は王様のねことなるが戦争に巻き込まれて亡くなり、ある時は船乗りのねことなるが海に溺れて亡くなり、サーカスの手品師の猫になるが手品の失敗で亡くなり… 100 万回生まれかわって、100万回飼い主のもとで死んでいきます。
その度に100万人の飼い主達は猫の死にひどく悲しみ涙しました。しかし、ねこはまったく悲しみませんでした。ねこは飼い主のことなんてちっとも好きではなかったからです。ねこは死ぬことなんてへっちゃらでした。
ある時、ねこは野良猫になっていました。初めて誰のものでもないねこです。誰よりも自分のことだけが大好きなねこは立派なトラ猫だったので、周囲のメス猫たちはプレゼントを渡したり寄ってきたりして、ねこのお嫁さんになりたがりました。
しかし、白い猫だけはねこがいくらアピールしても全く見向きもしませんでした。白い猫はまだ1度も生き返ったことの無い猫でした。どんどん白い猫に惹かれていき、恋をしたねこはに彼女のそばにずっと一緒にいたいと思うようになりました。
そして時が経ち、ねこと白い猫の間にたくさんの子どもが生まれて、自分のことよりも好きになっていました。やがて白い猫は年老いていき、おばあさんになり、ねこの隣でゆっくりと息を引き取りました。
初めてねこは悲しみました。夜になっても朝になっても、100万回も泣きました。ねこは、白い猫の隣で動かなくなりました。そうしてねこは、それ以降生き返ることはありませんでした。
100万回生きたねこのあらすじ②
100万回も死んで、100万回も生きたねこのおはなしです。
王さまやおばあさん、どろぼうなど、様々な人たちがこのねこを飼ってかわいがってきましたが、ねこは誰のことも好きではありませんでした。
あるときねこは誰のねこでもない野良猫になりました。どんなめすねこもねこのお嫁さんになりたがりましたが、ねこは誰よりも自分のことが好きだったので、お嫁さんをもらいませんでした。たった1匹、ねこに見向きもしない白い美しいねこがいました。
ねこが自慢をしても、白いねこは「そう」と言うだけ。ねこは自慢するのをやめて「そばにいてもいいかい」と白いねこにたずねました。白いねこは「ええ」といったので、ねこはいつまでも白いねこのそばにいました。
白いねこは子ねこをたくさん産みました。白いねこと子ねこのことが自分よりも好きになり、ねこはもう自分を自慢するのをやめました。
子ねこたちが大きくなり、白いねこは年をとりました。ねこは白いねこといっしょにいつまでも生きていたいと思いましたが、ある日白いねこは、ねこのとなりで静かに動かなくなっていました。
ねこは初めて泣きました。ねこは100万回泣いたあと、動かなくなったあとはもう生き返りませんでした。
100万回生きたねこの全文は書籍で読めます。佐野洋子の世界観を存分に感じられるので、ぜひ読んでみてください。
author:執筆者:高橋渉
「100万回生きたねこ」の感想文・口コミ
【感想・評判調査概要】
調査対象:本書を読んだ人
調査手法:インターネット回答
20代女性
ベストセラーだからと何気なく読んでみましたが、早く読んでおけばよかったと後悔しました。子ども向けでありながら、大人になったいまだからこそ深く理解出来て泣くことのできる絵本です。100万回生きていても誰のことも好きではなかった、自分のことだけが大好きだったねこが、本当の愛を知っていく様子が胸を打たれます。永遠の命よりも大切なものは何か。また、自分の人生は何回目なのか、死生観についても考えさせられる名作です。
30代女性
絵本が大好きな知り合いから、子どものころに「素敵な本だから」とプレゼントしてもらいました。今では自分の息子に読み聞かせています。子どものころには「変なねこだな」くらいにしか思っていませんでしたが、親になってから読むと、心にぐっとくる話で、読み終わってから息子と「ここはどういうことだろうね?」と話し合う時間が持てる絵本です。読み聞かせてあげるなら年長さんぐらいからのお子さんだと、おはなしの結末について考えるのがおもしろくていいと思います。
100万回生きたねこの哲学は?伝えたいことや教訓を考察
100万回生きたねこを読んだ人に、この本が伝えたいことを考えてもらいました。
伝えたいこと①
ねこは白い猫を愛し、初めて愛しいと思う気持ちや失いたくない気持ちを知りました。そして、自分よりも大事と思う気持ちもです。
そのように、誰かを愛すことができるのが本当に幸せであることを教えてくれます。どんなにお金や名誉があったとしても、自ら他人を想う気持ちや大切にする気持ちには変えられないのを再認識させられます。
伝えたいこと②
自分よりも好きな誰かがいることは、とても幸せなことです。100万回も生き死にを繰り返していたころのねこは、自分のことしか考えない人生だったから、死ぬのなんかこわくなかったのです。
大好きな誰かと、いつまでも一緒に生きていたいと思えるとき、人生が尊いものになるのだと思います。
100万回生きたねこの魅力・おすすめポイント
100万回生きたねこの魅力を解説します。
柔らかい言葉と挿絵
前半は独り善がりな愛を与えられて辟易していたのが、後半は自ら愛を与える喜びを知る、そんな猫の転生を柔らかなタッチの挿絵とことばで綴られております。
目を引くタイトル
まずタイトルが目を引きます。「100万回」という大きな数字は、子どもたちの好奇心をかきたてます。
先が気になる語り口
主人公のねこのキャラクターについての語り口も「ねこは、〇〇なんかきらいでした」とくり返し書くことで、この先どうなるのかと続きを読みたくなります。
結末から哲学が学べる
「死ぬこと」が結末のハッピーエンドの作品はなかなかありません。しかしこの作品にとって「あぁ、ねこは“ちゃんと”死ねてよかった」と安堵すら覚えてしまいます。たった一度の生涯が、如何に大事なものであるかを学ぶことが出来ます。
100万回生きたねこの最後の解説
100万回生きたねこの最後を解説します。
ねこは嫌いな飼い主のもとで死んでは生き返りを繰り返していました。愛してくれていた飼い主がいくら悲しんでもねこ自身は何も悲しみも涙もありませんでした。しかし、そんなねこが自分よりも大切な存在に囲まれる生活の豊かさに触れ、他者を愛することの喜びと悲しみを初めて感じました。それこそが「生きる」ことであり、初めて生涯を全うしたのでしょう。
生き返らなかった理由
大好きな白いねこと、子ねこたちに囲まれた人生に満足したから、もう生き返らなかったのではないかと思いました。白いねこに出会って、初めて「いつまでも生きていたい」と生を意識したことが、生き返りのループを断ち切ったのかもしれません。
100万回生きたねこの基本情報
作品の詳細 | 内容 |
---|---|
作品名 | 100万回生きたねこ |
カテゴリー | 児童文学 |
著者 | 佐野洋子 |
発売日 | 1977年10月19日 |
ページ数 | 31 |
言語 | 日本語 |
ISBN-10 | 4061272748 |
ISBN-13 | 978-4061272743 |
大人も子供も楽しめて読み聞かせにぴったりな絵本です。
翻訳版がある国は?海外の反応も紹介
100万回生きたねこは多くの国で翻訳されています。
- 中国
- 台湾
- 韓国
- タイ
- ベトナム
- ロシア
- フランスなど
世界中で愛されており、とても人気です。海外の評判を一部紹介します。
- 素晴らしく美しい物語
- 内容に胸を打たれた
- とても感動した
中国ではミリオンセラーとなりました。
100万回生きたねこのあらすじ、ネタバレのよくある質問
100万回生きたねこのよくある質問に回答します。
「100万回生きたねこ」のミュージカル・映画・関連動画
「100万回生きたねこ」の関連動画をご紹介します。
「100万回生きたねこ」はミュージカル化されています。
また、「100万回生きたねこ」作者のドキュメンタリー映画があります。気になる方はチェックしてください。
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