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金色夜叉のあらすじと感想をご紹介します。短いあらすじを知って興味を持ったらぜひ、書籍をお読みください。
サクッと内容の把握ができるので、読んだことがない人でもすぐ語れるようになります。会話の話題づくりにもぜひお役立てください。
金色夜叉のあらすじ①
金色夜叉は高等学校に進学をするために、学業に専念している間貫一が主人公になっており、両親が亡くなってから引き取られている鴨沢家の美しい娘宮と許婚の関係になっています。
宮は富山銀行の息子、富山唯継に見初められますが、その当時では最高級品であったダイヤモンドを持っており、金に目が眩んで貫一を裏切ってしまいます。金色夜叉は熱海の海岸に、貫一とお宮の像があり、学帽にマント姿の貫一に宮が足蹴にされているのが有名です。
映画化などもされており、熱海の海岸では、宮の裏切りや怒りなどで、名セリフを言います。ああ宮さん、こうして二人で一緒にいられるのも今日で最後だ。来年の今月今夜の僕の涙で必ずこの月を曇らせて見せると言い、すがる宮を足蹴にしてしまいます。
明治時代の許婚の関係は、現代とは比較できないほど絆が強かったと言われており、女性に裏切られた、振られた男性はとても悔しかったようです。お宮は結婚をした後は、妊娠中の子供が亡くなるなど、精神的に辛いことが起こり、貫一に何度も手紙を送ります。
貫一は宮に裏切られてから、高利貸しになっていますが、彼もお金だけでは満たされない生活をしています。愛とお金がテーマになっていますが、愛とお金は両方必要なので、天秤にかけることはできないのが伝わる内容になっています。
未完成ではありますが、内容はとても深く、感動的な場面も多いです。
金色夜叉のあらすじ②
両親を亡くした貫一は鴫沢家へ引き取られました。鴫沢家にはお宮という美しい娘がいました。貫一は鴫沢家で勉学に励み高等中学への進学も決まり、ゆくゆくはお宮と結婚して鴫沢家を継ぐつもりでいました。
ところがかるた会で大富豪で銀行頭取の息子の富山がお宮の美しさに惚れ、アプローチをかけてきました。お宮はお金に目がくらみ、許婚の貫一がいるにもかかわらず富山と結婚する道を選びました。
貫一は激怒しお宮を問い詰めますが、お宮が何も言わないこともあってお宮を蹴って、学業も廃して行方をくらましました。この時貫一は月が雲っていたら貫一がお宮のことを恨んで泣いていると言い残しました。
富山家に嫁いだお宮でしたが順風満帆とはいきませんでした。富山に愛情を感じられなかったり、妊娠した子供はなくなったりしました。そして心の隅には貫一に対する思いが常にあったのです。
一方、貫一はお宮の一件を忘れるために強欲非道な高利貸しの手先になって、人から嫌われるような仕事をしていました。恨みをかって暴漢に襲われけがをしたこともありました。数年後、お宮は貫一に再会しますがすれ違っただけでした。
お宮は今の境遇を捨てる決意をしました。貫一に自分の思いを伝えるため何通か悔悟の手紙を出しましたが、貫一は開けようとしません。しかし親友からお宮の気持ちを伝えられました。その夜貫一はお宮が自害する夢をみ、お宮を赦すことにしました。
用事で塩原温泉に行くと隣室の男女が心中をしようとしていて、貫一は彼らの命を救いました。事情を聴いているうちにその女性はお宮の嫁いだ富山家と関係があったのでその話から、貫一はお宮が幸せでないことを知りました。
お宮は前にもまして貫一に思いを託した手紙を送ってきていました。
金色夜叉の全文は書籍で読めます。尾崎紅葉の世界観を存分に感じられるので、ぜひ読んでみてください。
author:執筆者:高橋渉
「金色夜叉」の感想・口コミ
【感想・評判調査概要】
調査対象:本書を読んだ人
調査手法:インターネット回答
50代女性
金色夜叉は、作者が尾崎紅葉で明治時代に書かれた名作の小説です。貧乏学生の間貫一が、両親が亡くなってから引き取られている鴨沢家の美貌の娘宮と許婚になっていますが、かるた会で富山銀行の金持ちの息子、富山唯継に見初められ、金に目が眩んで心変わりをした宮への復讐心、怒りなどから高利貸しになってしまうストーリーです。尾崎紅葉は執筆中に病死したので、小説な未完結になっていますが、愛とお金がテーマになっており、とても深い内容になっています。
50代女性
この物語は女性が結婚相手として相手に求める条件として、お金を取るか愛を取るかだと思いました。貫一はお宮を信じ切っていてお宮との結婚すると確信していたにもかかわらず、結果としてお宮に裏切られ人間不信になったのではないかと思いました。貫一が高利貸しという貫一らしくない職業に就いたのは怒りをぶつけるところがなかったのだと思いました。許嫁がいるならお互いに相手の気持ちを思いやり結婚しないと両方がしこりを抱えたまま生きなければならないので、両方の人生が幸せになることがないとも思いました。また、世の中にはお金では決して買えない幸せなどの精神的な感情・豊かさがあることを改めて感じました。
金色夜叉の名場面やセリフと言ったら熱海のシーン
熱海の海岸のシーンが有名ですが、貫一の「ああ宮さん、こうして二人で一緒にいられるのも今夜限りだ。来年の今月今夜、僕の涙で必ずこの月を曇らせて見せる」のセリフが印象に残ります。愛する女性に裏切られた、貫一の怒り・嘆き・失望が表れているセリフです。
また、貫一が自分を裏切ったお宮を蹴る場面も名場面として挙げられると思います。
貫一が宮を蹴った理由
愛する女性に裏切られて振られたことの怒り、苦しみ、悔しさから、すがってくる宮を蹴飛ばしました。愛よりもお金を選んだ宮に失望した貫一でした。
貫一が宮を蹴っていることについて、現代では暴力をふるうなんてクズだと感じる人が多いでしょう。しかし、明治時代の許婚の関係や絆は現代とは比べようにならないほど深いのです。
本心は?宮の考えを解説
作中での宮の考えを解説します。
貫一への金銭的援助
大富豪と結婚して豊かな暮らしをし、貫一にもお金を援助して学費の足しにしてもらい、両親のいない貫一を一人前の人間にしてあげたいという親心もあったと考えられます。また、一高へ通っている貫一の留学費用も出してあげたいという気持ちもあったのでしょう。
貫一への愛は本物
宮は金持ちの男性と結婚をしましたが、能力や魅力のない富山唯継との結婚生活はうまくいきませんでした。妊娠中の子供が死んでしまうなど、私生活では辛いことが多く、精神的に追い詰められていきます。
貫一への愛は持ち続けており、結婚後も手紙を送ったり、偶然にすれ違うだけですが再会もしました。貫一も宮の容姿だけが好きだったのかもしれないですが、宮は拒絶されても貫一への愛は持ち続けていたようです。
金色夜叉の基本情報|わかりやすい漫画版はある?
作品の詳細 | 内容 |
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作品名 | 金色夜叉 |
カテゴリー | フィクション |
著者 | 尾崎紅葉 |
発売日 | 1897年1月1日 |
ページ数 | 592 |
言語 | 日本語 |
ISBN-10 | 4101074011 |
ISBN-13 | 978-4101074016 |
上記の小説は前編・中編・後編に分かれているので読みやすいです。その後、本によって様々な続編があります。
金色夜叉の漫画
金色夜叉は漫画版もあります。「定番すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。」の書籍の中に載っています。
金色夜叉のあらすじ、ネタバレのよくある質問
金色夜叉のよくある質問に回答します。
「金色夜叉」のドラマ・映画・寸劇などの関連動画
「金色夜叉」のドラマ・映画・関連動画をご紹介します。
1937年に上映された清水宏監督の映画など、多く映画やドラマ化されています。また、舞台化もされています。
歌や寸劇の動画もYouTubeにあるので、気になる方はチェックしてください。
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