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親指姫のあらすじと感想をご紹介します。短いあらすじを知って興味を持ったらぜひ、書籍をお読みください。
サクッと簡単に内容や登場人物の把握ができるので、読んだことがない人でもすぐ語れるようになります。会話の話題づくりにもぜひお役立てください。
親指姫のあらすじ①
ある女の人が女の子を授かりたいと思っていました。でも、なかなか授かれず、魔法使いに相談しに行きました。すると、子どもが出来る、不思議な大麦をもらいました。麦を植えると花が咲いて、その花の中から可愛らしい女の子が現れました。
その子は親指の半分程の大きさでした。念願の子どもに、女の人はクルミでできたベッドに大事に眠らせて、親指姫を大切に大切に育てました。
ある日、親指姫が寝ていると、ヒキガエルがやってきました。親指姫の美しさを見て、息子のお嫁さんにしたいと思い、親指姫をさらって葉っぱの上に寝かせます。親指姫は、目が覚める家にいないことに気づき大泣きします。
親指姫をかわいそうに思ったメダカたちが葉っぱの茎をちぎって、親指姫を逃してあげました。しばらく葉っぱに乗り川の上を漂っていた親指姫は、途中でモンシロチョウに会ったので、腰のリボンをほどいてチョウに結びつけ、葉っぱを引っ張ってもらいました。
すると、そこへコガネムシがやってきて、親指姫を見つけ、可愛さに心を奪われて、巣に連れ帰ってしまいます。親指姫は、葉っぱにチョウチョを結ばなければよかったと後悔しました。チョウチョは逃げられなかったからです。
コガネムシの奥さん達は、親指姫のことを、足が二本しかない、触覚もないなど、ののしります。コガネムシも、周りの声に、次第に、おまえなんてどこへでもいってしまえ、とひどい言葉を投げつけます。親指姫は、自分はコガネムシとさえ友達になれないみにくい姿なんだ、と落ち込みます。
夏の間、親指姫は一人で過ごしました。長い期間一人で過ごした後、歩きさまよってていると野ネズミの家を見つけます。野ネズミは親指姫に親切にしてくれました。親指姫はつかのま楽しい時間を過ごします。野ネズミの家には、モグラが時々訪ねて来ました。
野ネズミは、野ネズミとモグラの巣の間に、通路を作ろうとしていました。その通路には死んだように横たわった鳥がいました。野ネズミは死んだと思っていましたが、実は、心臓が動いていて、それに気づいた親指姫は一生懸命世話をしました。そのかいあって、ツバメは元気になりました。
親指姫は、元気になったツバメとお別れするのを寂しく思いました。世話をしているうちに、ツバメが大好きになっていたからです。ツバメも、親指姫が好きだったので、一緒に行こうと誘いますが、野ネズミへの恩があると、親指姫は断りました。
ツバメは飛び立ってしまいました。そのうち、野ネズミがモグラと結婚するように親指姫に言います。親指姫は嫌だと断りますが、お金持ちになるんだから断る理由はない、と野ネズミは聞いてくれません。結婚すると、親指姫は、モグラと日の届かない巣で暮らさなければなりません。
親指姫は、遠くに行きたいと思いました。そして、飛び立ったツバメのことを考えます。結婚式が迫った頃、ツバメが、親指姫を迎えに来ます。親指姫は喜んでツバメと共に飛び立ちました。二人はしばらく飛ぶと、ツバメが用意してくれた家の前に到着しました。
親指姫は近くの花に下ろしてもらいます。そこには、王冠をかぶった綺麗な花の精がいました。王様と王妃様、若い王冠をかぶった男の子の花の精です。男の子の花の精は、親指姫を見たとたん一目で好きになってしまい、結婚を申し込みます。
親指姫は美しい王子の申し出を、喜んで受けました。こうして、親指姫は、全ての花の姫になりました。ツバメも祝福の歌を歌います。
ツバメは、実は親指姫を愛していましたが、その気持ちを必死に隠していました。また、北へ北へと寂しい心を抱えながら親指姫から離れて飛び立っていくのでした。
親指姫のあらすじ②
昔々、あるところに子供のいない夫婦がいました。子供を授かりたいと思った2人は、魔法使いのところに相談に行きました。魔法使いは2人に大麦の種を渡しました。その種を植えるとあっという間に大きくなり、チューリップが咲きました。
よく見ると花の真ん中に小さな女の子が座っていました。女の子は親指の半分ほどの大きさだったので、「おやゆび姫」と名付けられました。夫婦はおやゆび姫をかわいがり、夜はクルミの殻にすみれの花びらの布団を敷いて寝かせました。
ある夜大きなヒキガエルがやってきて、自分の息子の嫁にしようと眠っているおやゆび姫をクルミの殻ごと連れ帰ってしまいました。翌朝、沼に浮かぶ蓮の葉の上で目覚めたおやゆび姫はヒキガエルの嫁になることを聞かされて泣き出します。
不憫に思ったメダカたちが蓮の茎をかみきり、おやゆび姫を乗せた蓮の葉は川に流れていきました。蓮の葉に乗ったおやゆび姫を見つけたコガネムシは自分の結婚相手にしようと彼女を連れ去ります。
しかし、仲間のコガネムシに紹介したところ、「何だか人間みたいでみっともない」と言われてしまい、自分でもそんな気がしてきて、とうとうおやゆび姫を置き去りにしてしまいます。あたりをさまようおやゆび姫ですが、空腹でたまりません。
通りがかりの野ネズミのおばあさんはかわいそうに思い、おやゆび姫を家に連れ帰りました。野ネズミの近所に住むモグラの紳士はおやゆび姫に一目惚れをし、プロポーズします。
そんなある日、おやゆび姫は道に倒れているツバメを見つけます。おやゆび姫が献身的にツバメの看病をしたおかげでツバメは元気を取り戻します。ツバメはおやゆび姫に一緒に南の国に行こうと誘いますが、おやゆび姫は野ネズミのおばあさんを置いていけないと断ります。
その後、おやゆび姫は野ネズミのおばあさんの強い勧めでモグラと結婚することを決意します。しかしモグラと結婚したらもう二度と日の光を浴びることはできません。それを思うとおやゆび姫は悲しくなって涙が出てくるのでした。
そんなおやゆび姫のところに、あのツバメがやってきます。おやゆび姫はツバメの背に乗せてもらって旅立ちました。南の国につくとツバメはおやゆび姫を花の上におろします。そこにはちょうどおやゆび姫と同じくらいの妖精の王子がいました。二人は結婚して幸せに暮らしました。
親指姫の全文は書籍で読めます。ハンス・クリスチャン・アンデルセンの世界観を存分に感じられるので、ぜひ読んでみてください。
author:執筆者:高橋渉
「親指姫」の感想・口コミ
【感想・評判調査概要】
調査対象:本書を読んだ人
調査手法:インターネット回答
40代女性
親指姫という、親指の半分位の小さな女の子が、ひょんなことから連れ去られて冒険することになり、広い世界で、様々な動物や、虫と出会っていく物語です。一貫して、親指姫は優しい女の子だな、と思いました。小さい頃絵本を読んだ時には、詳しい性格までは知らなかったのですが、会う生き物に慈悲や、思いやりを持っていて、感謝の気持ちを忘れません。その上美しいので、どんな生き物の心も捉えてしまいます。だからこそ、トラブルに巻き込まれてしまい、皆が親指姫を欲しがるので、あちこちで悲しい思いもすることになったのかな、と感じました。改めて原作の親指姫を読んでみて、親指姫が幸せになれて本当によかったです。そして、ツバメさんにも幸せがやってくることを願っています。
40代女性
子どものころに絵本で親しんでいた「おやゆび姫」の物語を、アンデルセン童話集で改めて読み返したのは社会人になってすぐのころでした。王子様との単なるハッピーエンドの話だと思っていたのに、おやゆび姫がヒキガエルや、コガネムシ、モグラなどのどうしようもない男たちに翻弄されながらもしたたかに生き抜く様子に「なかなかやるなあ」と感心し、ちょっと元気が出たことを覚えています。社会の荒波にもまれながらもがんばっている、若い女性に読んでみてほしいです。
親指姫の教訓
親指姫を読んだ人に、この本が伝えたいことを考えてもらいました。
教訓①
親指姫は、とても可愛らしく、人に対して慈悲の心を持ち、助けます。そしてとても美しいので、その心に触れた人、親指姫を見た人は好きになってしまいます。人に親切なだけでは、上手く行かないこともありましたが、助けたから、愛したから、返してもらえたこともありました。
野ネズミに対しては感謝しても、欲しい愛の形はもらえなかったけど、ツバメは、愛に愛で返してくれました。親指姫を助けに来てくれ、しかも、親指姫が幸せになるなら、自分の愛する気持ちは隠すという自己犠牲の愛でした。
振り返ると親指姫の愛らしい姿が全ての物語の始まりのような気がします。その容姿がトラブルも幸せも呼ぶけれど、親指姫はいつでも自分のいたわりの心を忘れませんでした。やはり、どんな逆境においても、相手を助けることが回り回って自分を助けるのかな、と思いました。
教訓②
おやゆび姫は小さいがためにヒキガエルやコガネムシ、野ネズミ、モグラなどの動物たちに翻弄されながらも一生懸命に生きています。思うにまかせない世の中でも懸命に生きようとしている多くの人々はそこに共感を覚えます。
そして、最終的には自分が助けてあげたツバメに助けられ、自由を手に入れる様子に希望を見いだすのだと思います。
親指姫が怖い・嫌いと言われるのはなぜ?
おやゆび姫は男性目線から見ると怖い物語という見方ができます。ヒキガエルやコガネムシ、モグラなどおやゆび姫を好きになる男たち。おやゆび姫は彼らに翻弄されつつも結果的に彼らをフってしまうわけです。
そして助けてくれたツバメのことも利用しただけで、自分は玉の輿に乗って王子と結婚します。ツバメが一生懸命助けたのに、報われず、つらい気持ちで去っていく場面は、可哀想だな、と思う人が多いのではないかな、と思いました。
おやゆび姫はか弱く見えるけれども、結構したたかでやり手な女性という見方もできるので「怖い・嫌い」という評価があるのだと思われます。
また、お話を読んでいると、虫が沢山出てきます。なので、虫が苦手な人には怖いのかな、と思います。モグラが、日の当たらない場所へ連れて行って結婚しようという描写もあるので、その表現も怖いと思います。
親指姫のツバメはなぜかわいそう?
ツバメはきっと、親指姫のことを好きだったのだと思います。だから自分の背中に乗せておやゆび姫を南の国に連れて行ったのではないでしょうか。いくらおやゆび姫が小さいとはいえ、南の国までの長旅は、ツバメにとっては大変なことだったでしょう。
それなのに、ようやく南の国についたと思ったらおやゆび姫は妖精の王子様と結婚してしまうのです。ツバメは何も言わず親指姫をあきらめました。報われない気持ちが、かわいそうな所です。また、ただの「いい人」で終わってしまうのでツバメはかわいそうだという意見があるのだと思います。
親指姫の原作とディズニーの違い
親指姫の原作とディズニーアニメ映画の違いを解説します。
親指姫が王子と出会う時期
ディズニー映画の「おやゆび姫 サンベリーナ」と原作の大きな違いは妖精の王子と出会う時期です。原作は最後だけ王子様は出てきて、その途中の描写はないです。ディズニーの親指姫では養母のところで幸せに暮らしていた時に妖精の王子と出会い、結婚の約束をします。
その後、妖精の王子は両親から結婚の許しを得るためにおやゆび姫を残して旅立ちます。その夜、おやゆび姫はヒキガエルにさらわれてしまうのです。
住んでいる場所の不満
ディズニーの親指姫は、住んでいる場所を退屈に思っています。原作では、特に不満な様子はなく、無理矢理さらわれてしまったので、そこが違うと思いました。
親指姫の基本情報|絵本はある?
作品の詳細 | 内容 |
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作品名 | 親指姫 |
カテゴリー | 児童文学 |
著者 | ハンス・クリスチャン・アンデルセン |
発売日 | 1835年 |
ページ数 | 115 |
言語 | 日本語 |
ISBN-10 | 4905194938 |
ISBN-13 | 978-4905194934 |
イラストがかわいい絵本
親指姫はイラストがかわいくて、読み聞かせにぴったりな絵本もあります。
親指姫のあらすじ、ネタバレのよくある質問
親指姫のよくある質問に回答します。
「親指姫」のアニメ・映画・関連動画
「親指姫」のドラマ・映画・関連動画をご紹介します。
「親指姫」は「おやゆび姫サンベリーナ」としてアニメ映画化されています。
YouTubeに読み聞かせやアニメ、動く絵本動画が多数あります。
「親指姫」の関連動画をご紹介します。
CMでも親指姫が出てくるなど、有名な作品です。
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