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【あらすじ・感想】フランダースの犬が伝えたいことを解説!アニメと原作の違いは?

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フランダースの犬のあらすじと感想をご紹介します。短いあらすじを知って興味を持ったらぜひ、書籍をお読みください。

サクッと簡単に内容や登場人物の把握ができるので、読んだことがない人でもすぐ語れるようになります。会話の話題づくりや読書感想文にもぜひお役立てください。

あらすじはネタバレを含む可能性があります。ネタバレなしで読みたい方は結末をとばしてご覧ください。

フランダースの犬のあらすじ①

昔読んだ本のおおまかなあらすじです。ベルギー北部アントワープ郊外の村に住む少年ネルロは、体の具合の悪い祖父と老犬パトラッシュと貧しいながらも元気に暮らしています。ネルロは絵が上手く画家になることを夢見ていました。

ネルロは、ベルギーの有名な巨匠ル-ベンスによる大聖堂の祭壇画を見たいと望んでいましたが、観覧料が高価なためかないません。ネルロの親友は、風車小屋の一人娘でしたが、家柄の良い父親は貧しいネルロと親しくするのを心良く思っていませんでした。

ある時、風車小屋が火災に見舞われたことをきっかけに、放火の濡れ衣を着せられると、毎日の仕事をも奪われました。そして、クリスマスを間近に控えながらも祖父は亡くなってしまいます。

クリスマスの前日は、ネルロがかねてから自分の絵の才能を村の皆に認めてもらいたく、また、賞金や商品の高価な画材セットが手に入ることもあって応募していた絵画コンクールの発表の日でした。

ネルロは優勝ではなかったものの、商品のかねてからほしかった画材セットを受け取ることができました。しかし、お金のなかったネルロは食べ物を口にすることができませんでした。

老犬パトラッシュに食べ物を与えてやれないことを謝りながら、飢えや寒さにフラフラになりながら、クルスマスを祝うために解放されていた大聖堂に足を踏み入れました。

月の光が差し込み壁画が照らし出されると、かねてより見たかった宗教画の荘厳な景色にネルロは感動を覚えます。飢えも空腹も寒さももはや感じることなく、癒されるように眠くなり目を閉じました。

その頃、村では一人の男性がネルロを捜していました。惜しくも(画材や題材が素朴なため)賞を逃したものの、その才能を認めたコンクールの審査員が孤児であるなら引き取って育てると申し出ていたのです。

しかし、時すでに遅く、翌朝大聖堂の祭壇の前で少年と老犬が身を寄り添うようになくなっているのが見つかりました。村の人々は、これまでネルロとその老犬に対してしてきた行動を申し訳なかったと反省しました。

フランダースの犬のあらすじ②

フランダース地方に両親を亡くして、おじいさんのジョセフと一緒に暮らしているネロという少年と拾い犬の老犬パトラッシュがいました。家庭はたいそう貧しく、毎日牛乳を5㎞離れたアントワープまで運ぶことで生計を成り立たせていました。

パトラッシュには飼い主がおり、お金をせびってくることもありました。また家主のアロアの父にいじめられて苦悩するが、アロアやポールなどに元気づけられて乗り越えていくネロでした。

そんなある日、ネロの街で絵画コンテストが開催されることになり、優勝すると芸術学校の授業料もタダになるというおいしい話がネロのもとに届きました。ネロはチャンスとばかり応募しようと考えますが、紙を買うお金がありませんでした。

おじいさんは紙代を稼ぐために一生懸命働きますが、無理がたたって病気になってしまいました。同じ頃、街のシンボルの風車が火事になり、ネロは放火容疑というぬれ衣を着せられることになりました。間もなく追い打ちをかけるようにおじいさんもなくなってしまいました。

ネロはパトラッシュと自分の絵を出品しますが、学校で絵画を習っていないこともあり落選してしまいます。不幸が重なり、失意のどん底にあったネロは家出をしてしまいます。村人達はすぐに大捜索をしましたが見つかりませんでした。

ネロはパトラッシュと教会へ行って一番見たかったルーベンスの絵の前にいたのです。そこで飢えと寒さのために倒れこんでしまいます。そしてパトラッシュとともに夢の中、昇天したのでした。

著:ウィーダ, 翻訳:花子, 村岡
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フランダースの犬の全文は書籍で読めます。ウィーダ(マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー)の世界観を存分に感じられるので、ぜひ読んでみてください。

author:執筆者:高橋渉

目次

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星 渉(ほし わたる) 1983年仙台生まれ。麗澤大学客員教授、ベストセラー作家(著書累計9冊49万部)。主な著作には中田敦彦YouTube大学で紹介された『神メンタル「心が強い人の人生は思い通り」』(17万部KADOKAWA)や『神トー―ク「伝わり方しだいで人生は思い通り」』(10万部KADOKAWA)など。

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「フランダースの犬」の感想・口コミ

【感想・評判調査概要】
調査対象:本書を読んだ人
調査手法:インターネット回答

女性の口コミ評判

50代女性

子供の頃に児童書で読み、その後アニメ日曜名作劇場でも見ました。主人公ネルロ(ネロ)は絵のとても上手な少年という設定に変わりはなく、絵が得意であった子供の頃の自分にとって思い出深い内容でした。どのような結末の描き方であっても、絵の才能が公に認められ晴れがましいご褒美であるかねてから欲しかった画材のセットを手にしながら、住むところも食べる物もなく寄り添う犬と共に凍死という最後が、なんともやりきれなかったです。戦後の影響がまだ残る時代だったからこそリアルな描き方をされたお話で、現代ではあの心情は描けないし伝わらないかな…とも思います。と言うか、日本の農村地帯にはいくらでもあるような話で、ベルギー人は認めたくもない、日本人凄くわかって切ない。

女性の口コミ評判

50代女性

ネロのように貧乏ゆえに子どもにもかかわらず、就労が必須となり学校へ行けず勉強時間がとれない子供がいたことを知り胸が痛みました。また、世の中の人達はお金の量によって差別をすること、理不尽でもお金のある人を信用すること、ネロのように絵に対する才能があっても貧乏というだけでその才能を否定し認めようとしないことなどその人の本質をみずに条件や外見ばかり見る人が多いことを改めて思い知らされました。どのような状況下で育っていたとしても才能の芽を摘むことは許されるべきでないとも思いました。子どもだから、貧乏だからという理由で信用しなかったり、差別すべきでないと思いました。

フランダースの犬が伝えたいこと

フランダースの犬を読んだ人に、この本が伝えたいことを考えてもらいました。

伝えたいこと①

純粋に児童文学として、貧しいからといって差別したりつらくあたってはいけない、その存在を否定して死に追いやってはいけないという内容です。

また、どんなに過酷な状況下で報われなくとも、信仰心や神の存在は、純粋なその魂を救うことを説いているとも解釈できます。食料難の時代に、ご褒美が食べ物やそれを入手できる金銭でない切なさも印象的です。

19世紀のイギリス文学ということで、ます、アントワープというフランスに比べると非常に垢ぬけない片田舎、僻地の戦争後の混血スペイン系孤児と、フランス系小麦生産者との家や人種差別、財力による階級差を揶揄しています。

伝えたいこと

  • 子どもによっては労働があるために学校に通えない場合があったこと
  • フランダース地方は産業革命が起きるまで動力源は風車だったこと
  • 労役に馬よりコストの安い犬が使われていたこと
  • 都市と農村の貧富の差があったこと
  • 教会の収入源にルーベンスなどの芸術作品の拝観料があったこと
  • 本当の幸せとは何か
  • 動物愛護の精神
  • 芸術作品は作者が鑑賞者に何かを伝えるために作ったものであること
  • その人のおかれた状況ではなく本質をみるべきであること(貧乏でなく絵の才能があることをみるべき)

原作のラストは?ネロの死因を解説

餓死・凍死(自死を覚悟)がネロの死因です。原作では、何も生きるすべを失くした少年ネルロが、絶望と飢餓のあまり自死を覚悟して、せめてもの望みをルーベンスの宗教画に託します。見たかった名画を見て満足感を得て死ぬのだという一種のやせ我慢の様な絶望感、諦めの気持ちの中での死。

一方のアニメでは、飢餓と凍えのあまり体力を失った少年ネロが、朦朧とした意識の先に見た宗教画による救いのシーンによる、飢餓も寒さもない世界、一種の恍惚感に包まれる世界で終わっています。

フランダースの犬の原作とアニメの違い

フランダースの犬の原作とアニメの違いを解説します。

まずネロとパトラッシュの一緒に生活した期間が異なります。原作はネロが2歳くらいで出合い、15歳でネロがなくなっているので13年、アニメは8歳で出合い1年少しで両方ともなくなっています。

また、ネロが家出をした認識時間が異なります。原作はネロが家出をした時コゼツ家は大金が見つかり浮かれていました。ネロの家出を知ったのは翌日です。アニメでは家出をしてすぐに村中でネロを探しています。

他にも様々な設定の違いがあります。異なる点は次のとおり。

原作(何通りかパターンがあるようです)

  • 主人公の少年の名前:ネルロ
  • パトラッシュの犬種:黄色・褐色の立ち耳の犬中型~大型犬
  • 祖父:寝たきり
  • コンクールに出品した絵の題材:木こり
  • コンクールの結果:優勝(1等)ではなく2等か3等で賞金はなかったが、高価な木箱入りの画材セット
  • 死因:餓死・凍死(自死を覚悟)

アニメ

  • 少年の名前:ネロ
  • パトラッシュの犬種:茶・褐色ブチ、大型犬、セントバーナード風
  • 祖父;年寄りだが元気に働いている
  • コンクールに出品した絵の題材:祖父とパトラッシュ
  • 死因:精神的・魂の救済として、大聖堂に描かれたマリア様に導かれるように点に召されるが実際のところ餓死・凍死

フランダースの犬の基本情報|絵本や英語版書籍はある?

著:ウィーダ, 翻訳:花子, 村岡
¥440 (2023/02/11 01:30時点 | Amazon調べ)
作品の詳細内容
作品名フランダースの犬
カテゴリー世界名作話
著者ウィーダ(マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー)
発売日1872年
ページ数164
言語日本語
ISBN-104102054014
ISBN-13978-4102054017
フランダースの犬の基本情報

フランダースの犬の英語版書籍

フランダースの犬は英語版の書籍もあります。

著:ウィーダ, イラスト:いもと ようこ
¥1,540 (2023/02/11 01:46時点 | Amazon調べ)

イラストがかわいくて読み聞かせにぴったりな絵本もあります。

フランダースの犬のあらすじ、ネタバレのよくある質問

フランダースの犬のよくある質問に回答します。

フランダースの犬のネロの年齢はいくつですか?

原作は15歳。アニメは10歳です。

ネロのおじいさんの名前は?

ジェハン・ダースです。昔は兵士でミルクを運ぶ仕事で生活していましたが亡くなります。

フランダースの犬は実話ですか?

違います。実話ではありません。しかし、作者がベルギーを訪れており、アロアのモデルとなった人物や教会などはあります。

フランダースの犬のその後は?

1997年にフランダースの犬のその後が描かれた劇場版が上映されました。20年後のアロアが登場します。アロアは修道女になっており、20年前を回想します。

「フランダースの犬」のドラマ・映画・関連動画

「フランダースの犬」のドラマ・映画・関連動画をご紹介します。

「フランダースの犬」はアニメ化しています。

また、劇場版のアニメではフランダースの犬のその後もみれます

「フランダースの犬」は映画化されています。

アメリカではネロは死なず、ハッピーエンド。

「フランダースの犬」の読み聞かせ・朗読などの関連動画はYouTubeに多数あります。気になる方はチェックしてください。

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