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コンビニ人間のあらすじと感想をご紹介します。短いあらすじを知って興味を持ったらぜひ、書籍をお読みください。
サクッと内容の把握ができるので、読んだことがない人でもすぐ語れるようになります。会話の話題づくりや読書感想文にもぜひお役立てください。
コンビニ人間のあらすじ①
コンビニの音の中で日常を送る36歳未婚女性、古倉恵子。自分は人とはどこかおかしいらしいということを小学生の時に突き付けられる。人の感情やおかしいことがわからない。指示を出されれば完ぺきにこなせる。
社会に溶け込むために、周りに合わせるように生き、大学生の時に始めたコンビニバイトを18年たった今でもずっと続けている。周りの人の服装やしゃべり方をまねしながら家とコンビニの間で生きていく。コンビニにはたくさんの音であふれている。
変わらない毎日の中で商品もお客様も店員も、毎日変わっていく。開店当初から働く古倉にとって、今の店長は8人目である。ある時アルバイトで新しく入った白羽との出会いで、古倉のそれまでの日常が大きく変わる。
同級生から結婚しないことを心配されることに悩む古倉と、縄文時代から社会の仕組みが変わらないことに憤りを覚える白羽とひょんなことから同棲生活が始まる。社会の中で生きることができない二人。
しかし、何が社会の中での「正しい」なのかわからない古倉は、白羽に言われるままにそれまでしてこなかった就職活動をすることに。それと同時にこれまで生活の中心だったコンビニバイトを辞める。大切な面接の直前でふと立ち寄ったコンビニで、コンビニからの声を聞く。
コンビニ人間のあらすじ②
主人公は36歳のコンビニ店員、恵子です。恵子はコンビニ勤務で身に付いた所作や話し方が身についてしまい、私生活では奇妙な行動をとってしまいます。例えば、コンビニ店員特有の甲高い声で話したりするので、周りの人は気味悪がって少し距離を置いています。
結婚して社会の常識がある妹は、「おねえちゃん！」と何回も叫びますが、単に驚いているのではなく、姉の様子が異様で、悲しみのあまり口に出た叫びです。そんな恵子はなんと、同僚のコンビニ店員の白羽にプロポーズするのです。
愛があっての結婚ではなく、「飼う」と表現している通り、ペットのような感覚です。白羽はクズ男で、「みんなバカ、こんな底辺なバイト」とコンビニで働くことを嫌っていますが、実力もないくせに人を見下す嫌な男です。
彼は驚きながらも結婚を承諾しますが、それから恵子の世界は一変します。皆が急に優しくなったのです。自分が社会に受け入れられたことを恵子は感じます。結婚できる人、つまり社会適合者になったのです。
しかし白羽は、恵子のコンビニ勤務を辞めさせ、自分が働かないで効率的に恵子を働かすことが画策します。恵子は面接の合間に、コンビニにふらりと立ち寄ります。欠品を見つけた彼女は、てきぱきとバイトに指示をします。
バイトは恵子が面接用スーツを着ていたので、本部から来たと思い、さすが本部はすごい、という尊敬の目で恵子を見ます。恵子はコンビニで自分の細胞が活性化するのを肌で感じます。白羽を捨て、彼女はコンビニ人間として生きていこうと決意します。
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コンビニ人間の全文は書籍で読めます。村田沙耶香の世界観を存分に感じられるので、ぜひ読んでみてください。
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「コンビニ人間」の感想・口コミ
【感想・評判調査概要】
調査対象：本書を読んだ人
調査手法：インターネット回答
20代男性
学生、就活生、会社員、主婦、どんな世代の人が読んでも共感できるような様々な人間関係を、身近なコンビニを通して感じられる作品です。しかし、おそらく想像しているような展開やストーリーではなく、期待を大きく裏切ってくる作品だと思います。人間関係に悩んでる人は間違いなく共感したり感情移入しながら読み進めること間違いなしです。日常に溶け込んだコンビニで繰り広げられる大人間ドラマ。コンビニ的生き方というドラマをお楽しみください。
50代女性
軽く読める人と、読むのが苦しくなる人に分かれるのでは、と思わせる作品です。軽く読める人は人生の勝ち組です。コンビニの店員って、こんな人もいるんだ、とすらすら読めるでしょう。しかし、主人公のコンビニ店員、恵子に自分を投影した人は、読むのが苦しくなるでしょう。自分が社会不適合者なのではないか、世間でどうふるまったらいいか分からない、と感じている人は、主人公恵子が見せる奇行に、自分自身を見て息苦しさを感じるかもしれません。
コンビニ人間が気持ち悪いと言われる理由は？
コンビニ人間を読んだ人に、理解できない、気持ち悪いという口コミがある理由を考えてもらいました。
理由①
物語の中心となる二人である古倉と白羽の考え方が、極端だからだと思います。言葉の通りでしか受け取ることができない古倉や、自分が生きにくいことの原因が自分自身ではなく、周りや社会にしかないと思い込んでいる白羽の考え方が不快感につながる可能性があります。
理由②
社会不適合者、がこの作品のテーマです。恵子も白羽も社会不適合者で、二人の会話が気持ち悪いのかもしれません。例えば、恵子が食事を「えさ」と言ったり、白羽を「飼う」など動物に対する言葉を使っています。白羽も「コンビニバイトは底辺のバイトだ、自分はもっとすごい人間なのに」とヒステリーな口調が、不快感を読者に与えるかもしれません。
コンビニ人間の表紙の意味を考察
コンビニ人間の表紙の意味を考察します。
仕事人間、会社人間、という言葉はありますが、仕事や会社を一番大切に考えている人間、という意味です。コンビニを一番大切に考えている恵子にとって、自分を表現する言葉は「コンビニ人間」が一番適格であり、社会に受け入れられる肩書だと思っています。
また、生き方がわからない恵子にとって、18年間勤めているコンビニはまさに育ての親。コンビニで働く店長、従業員、お客様などなど。それらが日々の恵子の生き方のベースになっています。そんなコンビニの声を聞きながら生きる恵子にとっては、コンビニに育てられ、今も養われている「コンビニ人間」なのです。
コンビニ人間の印象に残った言葉
コンビニ人間の印象に残った言葉を紹介します。
- コンビニエンスストアは、音で満ちている。
- コンビニは強制的に正常化されるところ。
- コンビニの「声」が聞こえてきた。
- そのとき、私は、初めて、世界の部品になることができたのだった。
- つまり、皆の中にある『普通の人間』という架空の生き物を演じるんです。
- 気が付いたんです。私は人間である以上にコンビニ店員なんです。
コンビニ人間の基本情報
ポチップ
| 作品の詳細 | 内容 |
|---|---|
| 作品名 | コンビニ人間 |
| カテゴリー | フィクション |
| 著者 | 村田沙耶香 |
| 発売日 | 2016年7月27日 |
| ページ数 | 168 |
| 言語 | 日本語 |
| ISBN-10 | 4167911302 |
| ISBN-13 | 978-4167911300 |
コンビニ人間のあらすじ、ネタバレのよくある質問
コンビニ人間のよくある質問に回答します。
「コンビニ人間」のドラマ・映画・関連動画
「コンビニ人間」のドラマ・映画・関連動画をご紹介します。
「コンビニ人間」は映画化されていません。NHKでオーディオドラマ化(ラジオドラマ)されています。栗山千明、鈴木浩介などが出演。気になる方はチェックしてください。
「コンビニ人間」の関連動画をご紹介します。
書籍の紹介動画があります。
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