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カラフルのあらすじと感想をご紹介します。短いあらすじを知って興味を持ったらぜひ、書籍をお読みください。
サクッと簡単に内容や登場人物の把握ができるので、読んだことがない人でもすぐ語れるようになります。会話の話題づくりや読書感想文にもぜひお役立てください。
カラフルのあらすじ①
大きなあやまちを犯して死んだぼくの魂は、プラプラという天使と出会います。プラプラが言うには、罪を犯して死んだ魂は、通常は輪廻のサイクルから外され、二度と生まれ変わることができないのですが、抽選で当たった魂にだけ、再挑戦のチャンスが与えられるらしいのです。
ぼくは、幸運にも抽選に当たり、前世で失敗した下界で、期間限定の修行を積むことになりました。前世の記憶を持たないぼくは、下界にいる誰かの体にホームステイして修行し、自分の罪を思い出さなくてはなりません。
世話役のプラプラに連れてこられたホームステイ先は、小林真という自殺を図った中学3年生の少年でした。彼の魂と入れ替えに、ぼくは、小林真として、過ごすことになります。
小林真は父母と兄の4人暮らし。一見、平凡に見える家庭でしたが、家族それぞれが事情を抱え、真の心を追い詰めていたのです。真としての日常生活を始めたぼくは、学校に行きます。かつての真を知るクラスメートは、ぼくが演じる真の変貌ぶりに驚きます。
そして、真を陰で慕っていたらしい少女が変貌した真に疑問を抱き、執拗に付きまとってくるのです。真は、孤独な少年でした。美術部に所属し、絵を描くことに没頭して学校生活をやり過ごしていたのです。そんな彼に、唯一気軽に話しかけてくる少女の存在。
真は、その少女に恋心を抱いていましたが、少女の秘密を偶然知り、それが自殺のきっかけの一つになったのです。ぼくもまた少女に翻弄されていきます。真として過ごすうちに、真が知らなかった周囲の人達の新たな一面に気づくぼく。真は、それを知らずに死んでいったのです。
次第にぼくは、真との魂の入れ替わりを望むようになります。魂が入れ替わるためには、前世の罪を思い出す必要があり、ぼくは、ついに自分の罪を思い出しました。修行を無事に終えたぼくは、自身もまた元の世界に戻っていきます。
カラフルのあらすじ②
死んだはずのぼくが、抽選に当たって再挑戦する物語。天使のプラプラが現れ、再挑戦の地に導くところから始まります。再挑戦は、小林真として生きること。
小林真は低身長を気にする内気な中学三年生です。自殺して魂が離れたところにぼくは入れ替わることになりました。真の家族は両親と兄で、小林真として病院のベッドで目覚めた瞬間にこの3人に出会います。
最初は、気使いが細やかな母と見るからに善人な父、態度は悪くても弟の世話をしに毎日来る兄、いい人いい家族に思えたが、天使のプラプラによると、本当の姿は違うといいます。母はフラメンコ教室の講師と不倫、父は自分さえよければいい利己的な人間だと。
プラプラは真が自殺した数日前の記録をぼくに話しました。とくに最悪の1日の記録。その日、真は初恋のひろかがお金で中年のおじさんと関係を持っていること、母が不倫していること、父が利己的な人間であることを目の当たりにします。
ぼくは真の家族に嫌気がさし、居場所が美術部だけの低身長、地味な真にも嫌気がさしてきます。再挑戦する気も起こらず半ば自暴自棄になり公園で襲われたりします。
どん底ですが、そこから早乙女くんと友達になったり、兄や父、母、ひろかのまた違う一面が見えてきたりと、物語は展開していきます。美術部の唱子はずっと、真の深いところを見続けています。いつの間にか、ぼくは真に真の人生の続きを生きてほしいを願うようになります。そしてぼくが誰だか知ることになります。
カラフルの全文は本で読めます。森絵都の世界観を存分に感じられるので、ぜひ読んでみてください。
author:執筆者:高橋渉
【200字~400字】「カラフル」の感想文・口コミ
【感想・評判調査概要】
調査対象:本書を読んだ人
調査手法:インターネット回答
40代女性
中学生の生活を主体に描かれた作品で、学校図書室の定番小説。老若男女問わず、今、何かに追い詰められて苦しい状態の人、視野が狭く物事を白か黒でしか見られない人に、ぜひ読んでもらいたい作品です。序盤は軽いタッチと過激な設定に入り込めない人もいるかもしれませんが、諦めずに読み進めましょう。「カラフル」というタイトルの謎が少しずつ解けていきます。読後は爽やかで、自身の人生もカラフルに輝いてくるかもしれません。
40代女性
読みやすい内容で、物語がスルスルと頭に入ってきました。あまりにも残酷であったり悲劇的な内容の作品は好みませんが、こちらは全体を通して軽やかな印象を受けました。物語の中には不倫や愛人、暴力といった場面もありますが、あくまで情報としての範囲で、読者の想像に任せる感じでした。またところどころに出てくる天使がそっと主人公を助けてくれるので、読んでいてそこまで追い込まれることはありません。ですが、気がつけば物語に引き込まれ、最終的には何かしら思うところ、考えさせられるところのある、読んでよかったお話でした。
カラフルで伝えたいこと・学べること
人は、見る人によって異なる印象を持つものです。また、同じ人間でも心の中にさまざまな側面を持ち合わせているため、ひとつの面からだけ見て人を判断すると、その人の良し悪しがわからないことがあります。
今、人と接する中でつらい思いをしている人は、自殺という選択をする前に、人に対する自分の見方を変えてみましょう。自分が変わることで、世界も変わりますよ。
その他にも下記のように多くのことが作品から学べます。
- 人生、生きてみないとわからないこと
- 結論を急ぐなということ
- 物事の表面だけではわからないことがあること
- 友達からもらう力はすごいこと
- 世界は生きるに値するということ
- 根本は変わらなく小さな変化であったとしても、自分が変わることで周りも変わること
カラフルの魅力・面白いところ
カラフルの魅力を解説します。
自殺や社会問題などの暗く重いテーマを随所に盛り込みながらも、漫画チックな軽いタッチで描いているので、あまり悲壮感を感じさせません。思春期の揺れ動く感性も上手に表現されていて、若い世代へのエールを感じる作品です。
また、生きることを肯定していて、読んでよかったと思える読後感があります。テーマは深いですが設定が面白く、軽やかに物語は進み引き込まれていくので、最後まで滞ることがなく読み進めることが出来ます。
「カラフル」の印象に残ったところ・セリフ
カラフルを読んだ人に、名言や印象に残ったセリフや場面を聞きました。
ラストシーン
最後のプラプラとの会話のシーンが印象に残りました。
「ホームステイだと思えばいいのです。」「あなたはまたしばらくのあいだ下界ですごして、そして再びここにもどってくる。せいぜい数十年の人生です。少し長めのホームステイがまたはじまるのだと気楽にかんがえればいい」「与えられたステイ先で、だれもが好きにすごせばいいのです。」
唱子の言葉
唱子が、「小林くんすごくかわったけど、根っこのところはかわってない、なぜかというと、真が描く絵はかわってないから」と言ったところ。唱子はぼくがわかっていなかった、真の深いところを見続けてくれていた、そのことで私も視界がパッと晴れたように感じました。
「カラフル」の基本情報
作品の詳細 | 内容 |
---|---|
作品名 | カラフル |
カテゴリー | 児童文学・ファンタジーフィクション |
著者 | 森絵都 |
発売日 | 1998年7月 |
ページ数 | 259 |
言語 | 日本語 |
ISBN-10 | 4167741016 |
ISBN-13 | 9784167741013 |
「カラフル」のあらすじ、ネタバレのよくある質問
カラフルのよくある質問に回答します。
「カラフル」のアニメ・映画・関連動画
「カラフル」のアニメ・映画・関連動画をご紹介します。
「カラフル」はアニメ映画化されています。
また、「カラフル」はタイで「ホームステイ ボクと僕の100日間」として映画化されています。
「カラフル」の関連動画をご紹介します。
劇団ひまわりが舞台化しました。気になる方はチェックしてください。
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