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平家物語のあらすじと感想をご紹介します。簡単なあらすじを知って興味を持ったらぜひ、書籍をお読みください。
サクッと内容の把握ができるので、読んだことがない人でもすぐ語れるようになります。会話の話題づくりや中学生の学習にもぜひお役立てください。
平家物語のあらすじ①
平家物語は平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての平家の栄華盛衰、それまでの貴族中心の社会から武士が台頭し武家中心の社会になっていく様子を描いた物語です。
平安時代末期、政治の中心は貴族であり、武士は貴族に護衛として使われる低い身分でした。その武士の中で力を持っていたのが平氏と源氏です。1156年に起こった保元の乱で平清盛は源義朝(源頼朝と源義経の父)に勝利し義朝は討ち死に、幼い頼朝と義経は母の常盤御前と共に平清盛に捕えられます。
常盤御前の美しさに夢中になった清盛は頼朝を伊豆に流罪、義経を京都の鞍馬寺に入れます。このことが後の平家にとって災いの種となるのでした。この保元の乱をきっかけに平家一門は勢力を増し、それは貴族の権力を脅かす程になります。
平清盛は武士として初めて太政大臣となり、自分の娘を天皇に嫁がせ孫を天皇の地位につけることでさらなる権力を得ようと画策します。その平家の隆盛に危機感を覚えた貴族や天皇、上皇はその頃伊豆の源頼朝を中心に生まれつつあった「打倒平家」の気運を利用して平家を滅ぼそうとします。これが世にいう源平合戦の始まりです。
富士川の戦いでは水鳥たちがいっせいに飛び立つ羽音を、源氏の大軍が攻めてきたと勘違いした平家が戦わずして逃げ出します。その後平清盛が病死、源氏はどんどん勢いを増し、源義経の活躍した一ノ谷の戦い、屋島の戦いが起こり、ついには壇ノ浦の戦いで平家は滅亡します。
その後、源義経は多大な功績をあげすぎてしまったことなどが原因で、兄の頼朝に謀反を疑われ、討伐されてしまいます。琵琶法師によって語り継がれてきたこれらの物語は日本人に愛され、何度も現代語訳され、アニメや人形劇、ドラマなどで映像化されています。
平家物語のあらすじ②
平家の大将、平清盛は絶大な権力を手にします。平家の者は「平家であらずんば人であらず」と豪語し、平家以外の人を馬鹿にしたり、狼藉を働いたりしたので、世の人は平家を憎むようになってきました。
そんな時、東国、今の関東で源頼朝が挙兵。彼は源氏の棟梁として、富士川の合戦で勝利します。富士川では平家が水鳥が飛び立つ音にびっくりして逃げ出すという醜態をさらします。
源頼朝は、弟である源義経の参戦もあり、徐々に勢力を拡大していきます。天才的な義経は、一の谷の合戦では、絶壁を馬で駆け下りて奇襲するという作戦で勝利します。追い詰められた平家は、もともと陸上で戦うよりも海で戦うことが得意だったので、屋島で水軍を配置して戦いに臨みます。
しかし大敗し、ついには壇ノ浦の戦いで平家は滅亡してしまいます。源氏は源義経のおかげで勝利しましたが、源頼朝と源義経は、お互いに目指すところが違いました。源義経は、上司である兄の許可を得ずに、勝手に天皇から官位を授かります。彼は古い封建的な考えを持っていたのです。
しかし源頼朝は激怒します。彼が目指すのは、武家の世、武士が統一する日本です。旧態依然とした貴族社会から脱し、新しい世を作るのです。お互いに不信感が募る中、ついには兄である源頼朝が、弟である源義経を殺害する、という悲劇で物語は終わります。貴族的で華麗な平家の滅亡と、荒々しくも武力でのし上がる源氏のコントラストが見どころです。
平家物語の原文や全文は書籍で読めます。物語独特の世界観が存分に感じられるので、ぜひ読んでみてください。
author:執筆者:高橋渉
冒頭文が有名な「平家物語」の感想・口コミ
【感想・評判調査概要】
調査対象:本書を読んだ人
調査手法:インターネット回答
40代女性
琵琶法師によって語り継がれて、今なお多くの日本人に愛される平家物語。源氏と平氏との戦いを中心に描かれていますが、合間に出てくる女性たちのエピソードも興味深いです。自分の子供たちを守るため、平清盛の妾となった常盤御前、木曾の源義仲と共に戦場を駆け抜けた巴御前…。私はその中でも静御前のエピソードに心惹かれます。兄頼朝から差し向けられた追っ手から逃げる源義経と途中ではぐれてしまった側室の静御前は頼朝に捕まってしまいます。頼朝は静御前が舞の名手であることを聞き、自分の前で舞うように命じます。静御前は義経を慕う気持ちを舞い、頼朝の怒りを買いますが、頼朝の妻、北条政子のとりなしで救われるのです。静御前と北条政子、敵同士なのに女性の立場から静御前の気持ちを考えて庇う政子の優しさが素敵だなと思います。
50代女性
平家物語といえば、滅びの美学が感じられる名作です。「祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり」の冒頭はまさに名文中の名文、学校で暗唱させられた人も多いのではないでしょうか。鐘の音がボ~ンと響くところから始まるこの物語は、動乱の世を感じさせ、続く名文「娑羅双樹の花の色、 盛者必衰の理をあらはす」は、勝っている平家が滅んでいく様子を花の色に例えていて、滅亡する悲しみと美しさを表現しています。書き出しから引き込まれる名作です。
平家物語の魅力は?扇の的や最後の名場面を紹介
平家物語を読んだ人に、この本の魅力や名場面を聞きました。
扇の的のエピソードがかっこいい!
屋島の戦いでの名場面の一つに那須与一の扇の的の話があります。屋島の浜辺の源氏と対峙した船上の平氏。その時平氏軍から一艘の小舟が近づいてきます。小舟には女性が乗り、日の丸の模様がある扇を掲げています。「あの扇を射よということか」源氏軍を率いる源義経は那須与一に扇を射るように命じます。那須与一は馬に乗り海に1メートル程入ったところで弓を構え、矢を放ちます。そして波間で上下する扇の的を見事に射落としたのでした。
源氏と平敦盛のラストが泣ける
平敦盛の最期は、悲しくも美しいです。海辺で源氏に組み伏せられた時、彼がまだ10代と若かったので源氏は彼を逃がそうとします。しかし平敦盛は逃げることをよしとせず、見事に果てます。懐には一つの笛があり、戦いの中にも音楽を愛する風流な心に、若者の未来を奪う戦の不条理とやるせなさに、源氏は涙したのでした。
「平家物語」原文の基本情報|英語版や漫画はある?
作品の詳細 | 内容 |
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作品名 | 平家物語 |
カテゴリー | 軍記物語 |
作者 | 不明 |
発売日 | 2001年9月21日 |
ページ数 | 318 |
言語 | 日本語 |
ISBN-10 | 4043574045 |
ISBN-13 | 978-4043574049 |
平家物語の英語版書籍&漫画
平家物語は英語版の書籍もあります。
また、誰でも読めてわかりやすい漫画版もあります。
平家物語のあらすじ、ネタバレのよくある質問
平家物語のよくある質問に回答します。
「平家物語」のアニメ・映画・関連動画
「平家物語」のアニメ・映画・関連動画情報をご紹介します。
「平家物語」はアニメ化されています。公式サイトに登場人物の名前や人物相関図があるので、参考にするとわかりやすいですよ。
地震の影響により、最終回の放送日が変更されましたが、無事に放送されました。最終回の11話は神回と評判です。
「平家物語」の映画化情報は見つかりませんでした。「新平家物語」の映画はありました。
「平家物語」の解説のような関連動画はYouTubeにいくつかあるので、気になる方はチェックしてください。
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